内容説明
キャバクラ、居酒屋、マッサージ、あらゆる仕事をたくましくこなすリツ。暴力団の愛人という地位を受け入れ、自ら抱く野望を叶えようとする麗美。忽然と消えたリツを探し始めた大学生・比嘉翔太の前に現れた不思議な女。出自も国籍も違う女二人のしたたかな人生がクロスしたとき、悲劇は起こった。組織の隙間を泳ぎながら、新宿歌舞伎町のアンダーグラウンドでそれぞれの野心を抱いた二人の女の切ない結末は？書下ろし長編サスペンス。
著者等紹介
阿川大樹［アガワタイジュ］
１９５４年東京生まれ。東大在学中に野田秀樹らと劇団夢の遊眠社を設立。９９年『天使の漂流』で第１６回サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受賞。２００５年『覇権の標的』で第２回ダイヤモンド経済小説大賞優秀賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ren5000
23
新宿歌舞伎町が舞台の裏社会にかかわる二人の美女。二人の置かれたポジションが今ひとつハッキリしなくて事件がおこり結末を迎えるのだけど、結局もやもやを抱いたまま読了。リーメイってあんだけやり手なのにあんなにやすやすと手のひら回されるものなの？？などなど疑問がいっぱいだったよ。2015/08/26
zanta
8
テンポよく読み終わる。差別は厳然と存在する。対照的なようでよく似ている女性二人。シャメイが賭けに勝ったのは良かったと思う。が二人がもし組んでいたら。リーメイにもしっかり感情移入してたから、なんだかかわいそうだなあ。翔太の呑気さというか優しいのは確かだけれど、鈍いのは日本人の特質なのかもしれない。翔太は変われるのだろうか。変われないとシャメイとは生きていけない。２人の今後が案じられる。2013/05/07
まど
8
新宿歌舞伎町のアンダーグラウンドで、それぞれ野心を抱いた出自も国籍も違う女二人のしたたかな話。こういう小説によくある暴力や性にまつわる場面がほとんどなくよみやすかった。どのように収束していくのかドキドキした。力のある者を利用しようとして利用されてしまう恐ろしさ。ここに書かれていることのいくつかがリアルであるとしたら、先々の日本を恐ろしく思った。2010/07/14
みい君
5
歌舞伎町のありのままの姿が垣間見られた気がした。やはり中国人はあらゆるビジネスにたけているのでしょうか。リーメイは隙のない賢い女のイメージが、終盤は斜陽気味になり残念。翔太とシャメイの関係も普通過ぎて捻りがほしかったかな。2018/04/13
そのぼん
5
歌舞伎町にまつわるアンダーグラウンドな世界を描いた作品。絶対自分では関わらない世界を垣間見れたのが面白かったです。結局二人は何処にむかったんでしょうか…。2011/06/03
