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内容説明
名著の復刻。1941年、長編アニメーションを見られなかった時代に映画作品としてアニメーションを積極的に評価し、いずれ映画の主流を担うと予感した映画評論家・今村太平。その独創に満ちた代表作。
目次
MOVING CARTOON
漫画映画の音楽
漫画映画と絵画
漫画映画とアメリカニズム
日本芸術と漫画
ウォルト・ディズニー小伝
ディズニーの半抽象映画―『プカドン交響楽』について
ウォルト・ディズニー論
日本の漫画映画―『白蛇伝』を見て
映画と絵巻―一つの反省
映画と絵の結合
美術の映画
アメリカ漫画と日本漫画―漫画の社会学
著者等紹介
今村太平[イマムラタイヘイ]
1911年、埼玉県生まれ。父の病死により中学中退後、働きながら映画評論を独学。『キネマ旬報』への投稿で認められ、自身も映画評論誌を出すなど映画評論家の道へ。戦前から戦後にかけて独自の理論を拓いた。1986年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
富士さん
2
技術的な次元と物語的な次元を連続的に使って論じるような変なところもありますし、進歩史観が鼻につきますが、アニメーションの中でも特に商業アニメーションを積極的に意義付けようとしたアニメーション原論として一度は読まれるべき本です。この時代すでに商業アニメーションを産業的な側面から着目しているのは注目すべきことだと思います。音楽とか色とかを絡めてアニメーションを論じる向きは今に至るまでさして進展したとは思えないので、偏った定型を持たなかった時代の視点からはいまだに学ぶべきことが多くあるように感じます。2017/02/11
ハンギ
0
1941年出版の漫画映画論に戦後の評論を合わせた本のようだ。かなり進歩的で鶴見俊輔の思想の科学社との関係も今村太平はあったらしい。僕からするとやっとアニメの評論に出会った感じがする。とはいえ、音楽論と絵巻とアニメの対比というものがテーマな印象を受ける。ただ深いと思う。この音楽論と絵巻物との対比は高畑勲にも影響を与えたことは本人もこの本に寄せた一文の中で認めている。高畑はアニメーターの創造的な役割を今村は認めなかったというけれど、今村はアニメにおける機械的なものとそうでないものの区別に忙しかった印象だ。2014/07/04
nasio
0
流し読み。半世紀以上前に書かれた本。高畑勲の解説から目を通した方が良いかも。2009/01/21