内容説明
縄文土器から現代のアニメーションまでを含めた日本美術史の全てを網羅。そこに、未来を考える大きなヒントがある。
目次
はじめに形ありき
神々と仏の出会い
現世から浄土へ
水墨・天地の心象
琳派 海を渡る
手のひらのなかの宇宙
浮世絵の女たち
幻想に遊ぶ
東京・変わりゆく都市
日本の20世紀
付 対談 「日本 その心とかたち」をめぐって(対談相手 アニメーション映画監督・高畑勲)
著者等紹介
加藤周一[カトウシュウイチ]
1919年9月19日、東京に生まれる。東京府立一中、旧制一高を経て、東京帝国大学医学部で血液学を専攻。医学博士。学生時代に中村真一郎、福永武彦らと「マチネ・ポエティク」を結成。押韻の定型詩を創る。1947年『1946 文学的考察』で文壇に登場。1951~55年まで、留学生として渡仏し、医学研究のかたわら西欧各国の文化にふれる。帰国後、医師をしながら、文筆活動も展開。1958年から、文筆に専念。1980年、『日本文学史序説』で大仏次郎賞を受賞。カナダ・ドイツ・スイス・アメリカ・イギリス・イタリア・フランスなどの大学や上智大学、立命館大学などで教鞭をとる。現在、朝日新聞で「夕陽妄語」の連載をもつ
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感想・レビュー
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風に吹かれて
4
B5判変形の大型本。仏像・絵画・陶器など写真豊富。大型本なので図版も見やすい。縄文土器開口部の炎のような造形への感動から語られていく。歪んだ茶碗の小世界を語るとき、世界に類例がないと加藤は断定するが、世界中の陶器を見たうえで言っているわけで、芸術に対する彼の博識ぶりにも感心させられる。全体的に熱のこもった書きぶり。西洋絵画にも影響を与えた琳派の絵画を語るときの言葉は特に熱い。日本の文化をいかに愛しているか、伝わってくるし、文化史としても理解しやすい。日本を愛するからこそ政治に辛口なのも改めて納得。2015/07/12
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
4
『日本文化における時間と空間』では、「方法としての〈文化〉」が語られている。(1)私と世界の交錯点に〈文化〉が生まれる。その性格は、『序説』を検討しないと分かりづらいが、一言でいえば「即身成仏」論だ。(2)【方法論】はともかくとして、【結果論】としての芸術について語られているのが本書だが、さすがに結果論だから通俗的で眠い。耐えろ。2014/08/18
takao
3
ふむ2024/03/10
うし
1
加藤周一は「茶道」という言葉を避けて、「茶の湯」という。いわく、諸芸についてやたらめったら「道」の字を用いるのは徳川時代以来の習慣。荻生徂徠にならえば、「文武二道」などという者は「文盲」だ。「吾が仏貴しの勿体つけであり、事の全体のmystificationである」。道……。2025/02/03
Sadahiro Kitagawa
1
ジブリの鈴木敏夫氏の推薦になっていたので読んでみた。 縄文時代の土器から明治の高橋由一まで、日本の美術について網羅的な考察を読める。また、その背景となった仏教、茶の湯、キリスト教についても簡潔かつ深く言及されていて目から鱗が落ちるようなところがいくつもあった。 読み終わった時、本当にすごい本を読んだなという感慨に包まれる。 最後の加藤氏と高畑勲との対談もすごかった。能のような仮面劇がアニメーションのルーツだという高畑氏の説も大変面白かった。 2023/01/14




