内容説明
水車小屋の池の底にある、小さな家に生まれた小さい水の精は、知りたがりやの元気な男の子。水草のしげみでかくれんぼをしたり、水から上がって人間たちをながめたり、まいにち池じゅうを探検しています。ある日、ふとしたことから、水門から池の外へ流された水の精は、ゴウゴウと音をたてて水が流れる樋をすべりおり、ガッタンゴットンまわる水車の輪にとびこんでしまったのです!ところが、樋をすべりおりるのが、おもしろくてたまりません。何度もすべるうちに、「もっとスピードが出ないかな」と、思った小さい水の精は…?家から外へ、池から地上へと世界を広げていく水の精の男の子の冒険を、生き生きと描いた楽しい物語。ドイツを代表する児童文学作家プロイスラーの長く愛され続けてきた作品です。
著者等紹介
プロイスラー,オトフリート[プロイスラー,オトフリート][Preussler,Otfried]
1923年、現在のチェコ共和国に生まれる。現代ドイツを代表する児童文学作家。第二次大戦後、旧西ドイツに移り、教員として小学校に勤めるかたわら作家として活動を行う。1970年から児童文学の執筆に専念。1956年に初めて単行本として出版した『小さい水の精』で、翌年ドイツ児童図書特別賞を受賞
はたさわゆうこ[ハタサワユウコ]
1992年、上智大学大学院文学部ドイツ文学科博士後期課程修了。専門はドイツ・メルヘン研究。現在、明治薬科大学等でドイツ語担当非常勤講師を務める
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感想・レビュー
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ほりん
31
【オール・ハロウズ・イヴ(All Hallow's Eve)Fantasy読書会’22】プロイスラ―の最初の出版された作品とのこと。水車の池の底の家で、「小さい水の精」は生まれた。心配性のお母さんと、いろいろなことを経験させようとするお父さんに見守られて、小さい水の精は成長していく。人間や雨や水車や月…新しいものを知っていくドキドキ感が伝わってくる。やんちゃぶりにはハラハラさせられたが、失敗したり、成功したり、人と出会ったり、美しいものを見たり…日々の出来事が子供を成長させていくんだなと改めて思った。2022/10/27
花林糖
19
(図書館本)元気溢れる小さな水の精の男の子のお話。途中何か悪い事が起こるのではないか?と心配しながら読了。鯉のチプリヌスがなかなか良かった。人間の子供たちとの関わりも◎。2016/08/21
URI
11
久々の児童書!そして、プロイスラー!ドイツらしい内容にホッコリしたな。ただ、ドキドキ大冒険と言うよりは、ゆったりとした時間の中、目まぐるしく成長する子供の成長を読んでる感じなので、子供が読むよりも大人が読んだ方が意外にも楽しめるかな。プロイスラーの本では魔女の方が私は好きだなー。2014/06/19
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
プロイスラ―のデビュー作と知って読みました。好奇心旺盛でいたずらっこな、水の精の男の子。おいしそうなモノも沢山!食べてみたいな。2019/04/17
かっこう
7
池の中で生まれた小さな水の妖精の、水車で遊んだり人間をからかったり、という毎日を描く物語。妖精は見ること聞くこと、全てが新しく、初めて見る雨や月の描写など新鮮。面白かった。2024/06/02




