内容説明
自分の居場所が見つけられず、やさしくしてくれる相手を求めて家出をくり返していた十五歳の少女ローリは、ある日、両親を殺した十八歳の少年エリックが釈放された、というニュースを見て、彼に魅了されてしまう。ローリは子どもの頃、一度だけエリックに会ったことがあった。そのときの彼は、やさしくて頼もしかった。親を殺したのも、虐待を受けたせいだというし…。彼に会いたいと、あとを追い始めるローリ。エリックもまた、切実に“やさしさ”を求めていた。だが、彼の求め方はひどく歪んだものだった。刑事は彼を「怪物」と呼んだ。今、表面上罪をつぐない終えたエリックは、次の「計画」に着手しようとしていた…。二人が出会い、ともに旅していく先に、待っているのは絶望か、救いか…?アメリカの鬼才コーミアが、十代が抱く「だれかとつながりたい」という切実な願いと、心の闇とを描き、思いがけないラストまで、圧倒的な迫力で一気に読ませる話題作。
著者等紹介
コーミア,ロバート[コーミア,ロバート][Cormier,Robert]
1925~2000年。アメリカのマサチューセッツ州のフランス系カナダ人移民の町で生涯を暮らした。新聞記者、コラムニストとして記事を書きながら、もっともパワフルなヤングアダルト向け小説の書き手としても世界に名を馳せた。1974年に発表した『チョコレート・ウォー』(扶桑社)は、今なお「ヤングアダルト小説の古典」と評価されている。「悪」や「絶望」をつきつめて描き、安易なハッピーエンドを拒否する作風でありながら、決して人間性への最後の希望は失わない作家、と評された
真野明裕[マノアキヒロ]
1942年生まれ。慶応大学英文科修士課程修了。英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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nekoraisan
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かわのふゆき