内容説明
夢を実現させた強烈な人生。それを支えた妻と息子たち。北海道開拓から始まる吉田家五代、サラブレッド王国を貫く大河の如きヒストリー。
目次
馬たちの離宮
吉田善哉という男
南部藩士族のヘッドスライディング
夢は牧野を
待つことのできる短気
ガーサントを手中にした日
星たちの蝟集
錯乱のパンセ
善哉の味覚
旅路のはての友
五十四年目の夢
晩年にうたう唄
万馬巡礼
止まぬ贈品癖
著者等紹介
木村幸治[キムラコウジ]
1948年生まれ。早稲田大学文学部中退
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感想・レビュー
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Matsumouchakun
2
以外にもノーザンテーストの仔がそれほどG1を勝っていないことを知った。善哉氏はサンデーの仔たちの活躍を見ることなく逝ったのか。2021/05/07
kean
0
「おい、シンボリの和田(共弘)と連絡を取れ」 「で、どうするんですか?」 「おまえ、ぼんくらか?」 「はい?」 「シンボリの和田と、この俺が一緒だとほかにすることがあるのか?」 「すると?」 「一緒に、和田と馬が見てえんだよ、和田さんとじっくり馬が見たいんだ。来いと、お前から伝えろ」 角田は心の震えをおぼえた。 吉田善哉が、長い馬産家人生のなかで、同じ世界で馬づくりをし、いちばん何かを感じてきた日本人が、和田共弘であったということを、いま知らされた気がしたからだ。 (p.304、1993年7月のこと)2017/05/31
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