内容説明
『解剖検査所見/一成人男子屍。身長百七十八センチ、体重八十四キロ、直腸温度三十二度…死因、脳細胞の溶解』連続しておきる怪死事件。突然倒れ伏した被害者たちの共通点―それは、彼らの脳がすべて溶け崩れていたことだった。第一の事件の発見者となった警視庁刑事・飯村景。彼は捜査を続けるうちに、重ねられた犯行の裏にある、何者かの意思を感じ取りはじめる。電磁波に刻み込まれたメッセージが、置き忘れていたはずの過去を甦らせる。新鋭がおくる、鮮烈なサイコ・ホラー。
著者等紹介
桜井武晴[サクライタケハル]
1970年東京生まれ。早稲田大学卒。1993年東宝映画に入社、在職中、第一回読売テレビシナリオ大賞受賞。企画・プロデュース業務に従事しながら、脚本家としても活躍。29歳の時に、『催眠』のプロデュースを担当。2000年退社してからは脚本に専念
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
凪織
5
読んでいて頭痛がするような作品だった。始めから不穏な空気がまとわりついていて、ちょっと読むのが大変だったくらい。始終どんよりと重く曇っていた感じ。電波も勿論怖かったのだが、各登場人物の抱える危うい精神や不安定な関係性が何より不気味に感じて居心地が悪かった。2014/09/12
そのぼん
3
初めはただのホラーかと思ったけと、ミステリー的要素も多くて面白かったです。ちょっと電波が恐くなりました。現代社会に暮らしてる限り電波のない場所なんてないもんねぇ…。2011/03/31
積読本消化中
2
この本読んでるときに、携帯が鳴るとドキッとする2010/03/27
樹。
1
ほぼ一気読み。連続殺人事件の概要が明らかになるにつれ、カヴァの画が薄ら寒いものになってく。なかなか奇抜な殺害方法だなぁ…。割と大掛かりな殺人だけど、それには犯人ならではの強固な理由が有って、その特殊な状況を成立させる為の全て、とゆうかんぢ。謎解きはそんなに難しくないと思われるのはこれが書きたいのがミステリ部分でないから、なんだろな。なんかよくわからないけど全体的に物凄い寂寥感が漂ってて、それとラストの曖昧な終わり方が置いて行かれた人物への感情移入に繋がってるとおもう。2017/02/05
まめ
1
文章も読みやすく、謎が謎を呼び、いろんな人がいろんな形で絡み合って、こういう展開の話は好きです。ちょっと邪悪な感じで最後も救いがありそうでなさそうでいい感じ(笑)楽しめました。2010/01/05
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