出版社内容情報
私は決して特別ではないように、ナウシカだって特別ではないのだ。そのことがぼんやりとわかってきた今、特別ではありえない人間の中からナウシカという少女を造形し得た奇跡が、よほど身にしみ入ってくるのである。
川上弘美(月報より)
目次
Aパート(カット1~384)
Bパート(カット385~813)
Cパート(カット814~1135)
Dパート(カット1136~1558+E1~19)
資料編(絵コンテと本編の違い(欠番一覧)
エンディング(変更後の絵コンテ)
STAFF & CAST
DATA
アニメーション画面処理について)
著者等紹介
宮崎駿[ミヤザキハヤオ]
1941年、東京生まれ。アニメーション映画監督。’63年に学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画へ入社。劇場用映画「太陽の王子ホルスの大冒険」(’68)の場面設定、原画など手がけた後、Aプロに移籍し劇場用中編映画「パンダコパンダ」シリーズ(’72,’73)の原案、脚本、場面設定、原画を担当。その後、日本アニメーションなどのアニメーション制作会社を経て、現在スタジオジブリ所長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
22
☆4 絵コンテって漫画のネームみたいに本当ざっくりな絵かと思ってたらかなりしっかり描いてる。特に人物のアップなんて完成品としてもまあまあ通用しそう。ユパ様はラフ絵でもイケオジだなあ。ハヤオは表情の描き分けがすごく上手いな。城オジ達をおじい達と書いているのが和む。しかしクシャナさんとクロトワは漫画とは全然違うね。原作読み返したくなっちゃう。作画枚数5万6千78枚って全部重ねたらどれくらいの高さになるのだろう。おかだみえこさんによる作品論は読み応えあった。2023/09/24
詩 音像(utaotozo)
19
36年振りの劇場鑑賞を経てパラパラ読み。逆上したナウシカがトルメキアのコマンド達を皆殺しにする場面。急にコマンド視点になって、正面アップのナウシカが、剣を杖で3回受けるカットがあるのを今まで何の気無しに見ていたが、今回初めて注目。なぜコマンド視点?それまでのアクションから異質な気がするし…と思って該当カットを本書で見てみたらコンテにない!あと、エンディングで、王蟲の群れが去って行くタイトルバックで「内容」欄に「エンディングテーマ前奏→歌へ」と書いてある。あの歌、当初は使う気だったんだ!変わって良かった…w2020/07/03
tokkun1002
9
2001年。原作の漫画とは違った映画の盛り上がりが味わえます。泣けます。宮崎先生は素晴らしいですね。2016/05/21
エリナ松岡
4
絵コンテ初挑戦です。半分過ぎ位から慣れて来て、楽しく読めるようになってきました。もちろん絵コンテが良いアニメーション作品の必要十分条件ではないはずですが、ここまでしっかり構想ができあがっているのであれば、順当に良い物が出来て当然の気がします。また、宮崎さん以外の監督や演出家の絵コンテはどうなのだろう?という興味も湧いてきました。巻末に著者がアニメ制作会社在籍時に作った、絵コンテによる新人教育用の撮影用語解説が付いていて、これが結構役に立ちました(ジブリのその他の絵コンテ集にもこの付録があるかは不明)。2015/04/06
パンジャビ
1
ナウシカ再ブーム中につき(人生何度目か?)絵コンテ読んでなかったので、今更ながら読了。ラステルの首元を緩めてる途中でナウシカがハッとしてる所のコメントが「ナウシカは何を見たのか…」ここは、私も小さい頃から何を見たのか気になってた。色々想像してるけど、絵コンテには正解は書かれてなかった // ユパ様がペジテのブリッグに飛び移って、シャッと両刀を抜いたシーンには「ユパ(きまった!!)」のコメントに思わず吹き出してしまった。// やっぱり宮崎さんの絵コンテは見てると楽しい。音楽や映像がリアルに目の前で再生される2021/04/29