内容説明
12月のある日、かあさんたちにいわれて、森にすみれの花をさがしにいったアンナ。でも、真冬にすみれなどさいているわけがありません。とほうにくれるアンナの目の前にふしぎな人たちがあらわれて…。雪と氷にとざされた深い森の奥でおきた物語。
著者等紹介
ハーバー,エリザベス[Harbour,Elizabeth]
1968年生まれ。メイドストーンカレッジでイラストレーションを専攻、優秀な成績で卒業したのち、王立芸術カレッジで修士課程修了。同校在学中に交換留学生としてパリのエコールデコラティフにて学ぶ。1991年には、英国及びアイルランドでもっとも優れた女性画家に与えられる奨学金を受けている。現在は、画家、イラストレーター、版画家として活躍中。ロンドン在住。日本でも『あざみ姫』が紹介されている
ローウェンスタイン,ネッティ[Lowenstein,Nettie]
1922年イギリス・マンチェスター生まれ。16歳で社会に出、教師として働くかたわら、数々のテレビ番組や劇場用の脚本を書き、イギリスだけでなく、イスラエルの教育テレビでも放送されている。『アンナと冬のすみれ』が最初の作品。俳優であった夫との間に三人の子どもをもうけた。ロンドン在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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たまきら
21
オタマさんは他の形でこのお話を読んでいましたが、こちらは最後がちょっとおかしいかな。画がとても素敵で、前掛けいっぱいのすみれが春を思わせてうっとりしました。2019/02/23
mntmt
20
欲張りなヤツには制裁を与える…昔話の定番で、ちょっと怖いなとも思うのですが、この作者は少しのユーモアを加えたようです。絵もとても綺麗です。2017/12/20
小夜風
20
【図書館】以前読んだ出久根育さん絵の「十二の月たち」と同じお話しでした。エリザベス・ハーバーさんの絵は淡くてとても優しくて、描かれている生き物たちも可愛らしくて見ていて楽しいです。2015/06/21
遠い日
9
季節のファンタジー。十二の月を擬人化し、妖精のような姿に変えて表現。継子イジメされているアンナをやさしく助けた十二の月たち。冬に出現する春の魔法。魔法は求めてはいけない。欲張りの継母と継姉への罰は、厳しく重いもの。2017/11/23
かりさ
8
ある冬の日、アンナは継母たちに森にすみれの花を摘んでくるよう言われました。今は12月、雪深い森を探してもすみれなんて咲いているはずがありません。それでもしんと白く凍りつく森の中を行きます。途方に暮れていると木々のすきまからたき火の灯りが見えてきました。そこにいたのは…。12の精たちの様子は「森は生きている」のお話を思い起こさせます。エリザベス・ハーバーの繊細で優しい絵がとても素敵で何度も魅入ってしまいました。ほわん、と癒されます。森の動物たちが各頁にちょこんと登場してしているのも可愛らしいです。2011/02/04