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内容説明
『風の谷のナウシカ』『火垂るの墓』『となりのトトロ』『平成狸合戦ぽんぽこ』etcそして最新作『もののけ姫』高畑・宮崎アニメを「色」で支えた女 保田道世、35年の職人人生を綴る。
目次
プロローグ 高畑勲監督は「同志」、宮崎駿監督が「戦友」と呼ぶ女性
色彩設計という仕事
東映動画入社
東映動画は学校だった
女性が生き生きと暮らすには…
初めての色彩設計
アンなら素朴な色の洋服を
ナウシカを選んで生き方が決まった
まだ仕事らしい仕事をしていない?
絵の具からつくらなきゃ、色が足りない
間に合わない!でも、お花見で気分転換
人を育てるって、難しい!
私は色彩の職人、色がほしい
エピローグ これが最後の作品?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
105
NHK朝ドラ「なつぞら」の「アニメーション編」で伊原六花さんという俳優さんが、ヒロインの同僚・森田桃代役で出演されることが決定している。この本で紹介されている色彩設計の保田道世さんがモデルなような気がする。この本を読みながら「なつぞら」を見ると、よりドラマの世界に入り込めるのでは。2019/04/02
かりんとー
19
アニメのことなど何も知らないところから 東映動画に入社し いつのまにか プロ中のプロになっていた。 この人がいなければ ジブリの 作品は違ったものになっていたかもしれない。 宮崎駿 高畑勲につぐ巨人。 この本が書かれた1997年は ちょうど デジタルへの 過渡期であり その苦悩が 伺える。 奇しくも今日が命日らしい。保田さんの仕事に深い敬意を表したい。2018/10/05
libra
18
最近読んだ関連本のリンクでサンの絵で気になり読書。ジブリで色彩設計を担当された保田さんの経歴をなぞった本。97年の本なので結構昔だけど、知ってる作品の事例が挙げられているので、業界の外の人からするとそんなに気にならず。入社試験の待ち時間で合唱するエピソードを読んで、昔はおおらかな時代だったんだなぁと、羨ましく思った反面、やっぱりジブリといえどアニメ業界はやっぱりスケジュールが過酷。装丁のイラストのような絵の資料があるともっと良かったかも。2016/04/22
パンジャビ
9
昨年、惜しまれつつ他界された保田さんが、まだお元気だった頃書かれた本。保田さんの仕事歴って感じの内容。こんなに苦心されて色を作り出していたのかと思うと、本当にビックリする。絵の具から作ってもらうことが、こんなに難しいとはなぁ…宮崎&高畑アニメは、こんなにも凄い人達の尽力なしには完成しなかったんだ、と改めて実感。色々体もシンドイとこの本の中でも書かれていたものの、宮崎監督の風立ちぬまで一緒に制作されて、作品にとっても観客にとっても、宮崎さんにとっても幸運なことだったと思う。2017/04/24
アキナ
9
モノクロアニメの時代から塗ってきた保田道世さん。まさに、アニメ史な一冊でした。時代が進むごとに表現したい色が増え続け、最後(この本だともののけ姫)はデジタルの導入。それも単に「使ってみたい」な気持ちではなく、「色を表現するために必要なだけだった」という言葉がカッコいい。ジブリ作品のキャラ達が着る、100回洗濯したようなくったりした色の話も良かった。ジブリが日本アニメを引っ張っていることにもちゃんと意識を持って、アニメ業界のために仕事をされていることも分かる。エンピツ戦記と併せて読んで欲しいおススメ本です。2016/03/29