内容説明
下宿屋をやっている独身のアガサおばさんに引き取られたヘンリー。ケチで欲張りで厳しいおばさんの家には楽しいことなどひとつもありません。そんなある日、ハービー・エンジェルという男の人がやってきて下宿することになりました。エンジェルさんはいつもニコニコしていますが、家の中をクンクンかぎまわったり、「つながり道具一式」なんていう変な道具を持っていたり、どうもアヤシイ雰囲気がします。エンジェルさんの謎が、まさか自分に関係しているとは夢にも思わず謎解きを続けるヘンリー。けれどそのうち…。ユーモアたっぷりに、過去と未来、人と人、心と心のつながりを描く、イギリスの児童文学賞、ウィットブレッド賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
24
新しい下宿人のエンジェルさんはなぜか謎めいた人でした。下宿屋をやっている独身のアガサおばさんに引き取られたヘンリー。ケチで欲張りで厳しいおばさんの家には楽しいことなどひとつもありません。そんなある日、ハービー・エンジェルという男の人がやってきて下宿することになりました。ユーモアたっぷりに、過去と未来、人と人、心と心のつながりを描く、イギリスの児童文学賞、ウィットブレッド賞受賞作。軽妙でユーモアあふれる語り口で過去と未来、人と人、心と心のつながりを描くウィットブレッド賞受賞作。1997/04/05
seacalf
21
イギリスの児童書。疑心暗鬼な少年ヘンリーと深い悲しみに心を閉ざしたアガサおばさんに「つながり」をもたらすエネルギー畑の研究をしている技術屋エンジェルさん。いかにもうさんくさい職業だけど、彼の五百キロワットの笑顔、ニッコリ光線は思わずつられてこちらも笑顔になるほどで・・・古ぼけた下宿屋を舞台に、少年の謎解きと冒険の物語がはじまる。回路をつなげるって発想がとてもユニーク。香りを思い出に紐付けた表現の仕方もチャーミング。下宿屋のみんなの心がほどけていくさまは、読んでいてとても気持ちがいい。2017/06/11
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
12
児童書。とても良いお話でした。心の奥に苦しみを抱えていても、周りの環境や人によってプラスにもマイナスにもなる。エンジェルさんと関わって、アガサおばさんが変わっていけた事がとても良かったです。人との出会い、関わり方って大事だなぁ。2015/11/08
おーうち
6
読み始めは冗談ばかりの軽口物語かと思いましたが、途中から下宿の問題点が明らかになって、最後の方でエンジェルさんの正体がわかりつつみんな幸せを手にします。しあわせって言ってもないよりはマシくらいのものでしょうが。英国の価値観やしあわせの意味を教えてくれるお話し。児童書ってあなどれない。感動する。2020/03/06
言音 / 放置気味…。
6
優しくて温かい素敵なお話でした。 続編も翻訳してほしいです。2007/01/27