内容説明
中国歴史小説の第一人者と旗手が語り下す知られざる「英雄群像」。
目次
ミステリーはコナン・ドイルから
亡命者の街と意外なペンネーム
二千七百枚を費やした「阿片戦争」
豆をかじりながら歴史上の人物の悪口を
世界帝国の資格
中華思想の意味とイギリスの名誉
歴史の断片を掘り起こす
日本人好みを反映するヒーローたち
救国の英雄群像
史実のウラに女性の活躍あり
「なさけない奴列伝」もまた面白い
インド洋は鄭和の海
女性の目から見た魔性の女の真実
演義ものは著者と読者の共同制作
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
66
1996年刊行。陳舜臣と田中芳樹という意外性のある組み合わせの対談本。前半は陳の初期著書についての聞き出しタイム。後半は田中があげた「中国歴代名将100人」をネタにしたトーク。陳舜臣は、1989年刊行の酒見賢一『後宮小説』によって、新しい時代がきたとショックをうけたと言及。田中芳樹のほうは、井上裕美子・狩野あざみ等、女性作家たちの女性キャラクター観が、新しかったと言っている。2024/02/24
Akihiro Nishio
14
陳舜臣の「中国の歴史」が終わったら、次は田中芳樹の「隋唐演義」を読もうと思っているので、これはちょっとした復習と予習になった。中国の名将についてのお喋りも良かったが、陳舜臣が歴史物を書き始めるまでの話が語られており、それが興味深かった。2016/04/21
Akito Yoshiue
8
久しぶりに再読。思った以上に人名忘れてるのでまた中国物も読まねば。2017/07/25
dexter4620
3
富山県の古書店にて偶然発見し買い求めたもの。陳舜臣と田中芳樹という中国史の大家が名将の条件を論じ、将軍100選をしたもの。つい先日『伝習録』を読んだところだが、王陽明が選ばれるほど文武両道の名将軍だったとは知らなかった。晋の時代を過ぎると知っている武将が一気に減るので、学び直したい。名著でした。2025/02/24
ようはん
1
陳・田中両先生による巨匠対談。どちらも中国史に関する造詣はかなりの物で羨ましい。2019/04/26