内容説明
本書は、「ガーランド・スタイル」やアール・デコの勝利から、第二次大戦期の自然主義的な洗練されたジュエリーを経て、現在の、ジュエリーと時計の両分野におけるプラチナの再評価にいたるまで、カルティエとプラチナの見事な二人三脚の歩みをたどって行く。本書の魅力は、これまでほとんど扱われることのなかった20世紀の宝飾品の真の傑作の数々をふんだんに紹介した図版の豊富さもさることながら、装飾芸術や具象芸術、20世紀の文化運動や思潮、さらには歴史や政治とも歩みをともにしてきたカルティエの営為の全貌を体系的に掘り下げた、説得力ある本文テキストの奥行きにある。
目次
ガーランド・スタイル―その登場から1914年まで
アール・デコ―1915‐1925年
東洋の色彩―1926‐1939年
植物と動物―1940‐1967年
新しい時代―1968‐2000年