内容説明
映画製作会社アートジャパンの社員、麻生久也はスターネット・プロダクションへ牧村ちほの主演映画の打ち合わせに来ていた。ちほのマネージャーである父親の牧村浩一が「ちほが出るだけで客は満足するさ。内容なんか関係ねえって」とふんぞりかえる。実際、ちほはデビュー曲がオリコンでいきなり一位。人気が一過性で終わらないように歌番組とテレビ番組への登場を抑えてきた。その満を持しての映画初出演である。機嫌の悪くなった牧村をなだめ、プロダクションの社長のとりなしで、秘密パーティに向かった。猥雑な熱気に包まれる歌舞伎町の風俗店で展開されていたのは、不思議なSMパーティだった。そして滑車で吊るされた女性がアクシデントで、捻れて落ちた。皆が慌てて逃げ出そうとした中、特徴のない男が「これ、ボクの作った人形ですから」と、女を生き返らせたのだ。小池一夫原作と叶精作劇画で一世を風靡したあのダミー・オスカーが小説で甦る!全くのオリジナル・ストーリーで贈る新生ダミーが濃密な官能的魅力をもってさらに爆裂!さらなる期待を持て。
著者等紹介
林日出夫[ハヤシヒデオ]
大阪府出身。大阪経済大学経営学部卒。ある漫画賞での入選をきっかけに小池一夫の門を叩く
小池一夫[コイケカズオ]
作家。大阪芸術大学芸術学部映像学科・教授。小池一夫塾塾頭
叶精作[カノウセイサク]
小池一夫とのコンビで「実験人形ダミー・オスカー」等の大ヒット作を発表。漫画家&イラストレーターとして不動の地位をものにしている
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