内容説明
早朝ミサの準備に、祈りを捧げようとした神父の目に、おぞましい光景が焼き付いた。極彩色のステンドグラスに照らされた祭壇のイエス・キリスト像の首が外され、代わりに生首が載っていた。ロス市警から目と鼻の先のヒスパニック系教会で起こった事件だ。現場に駆けつけたのは、ロス市警で狂竜“マッド・ドラゴン”の異名を持つ大倉竜也警部補と相棒の初級刑事クリス・ゴードン。現場検証をする二人が生首を見ると、首の切断面はパラフィンで覆われ、血液は一滴も垂れていない。「食いつきゃしねえよ」竜也が口をむりやりこじ開けると、中から小さく折り曲げられた紙が覗いた。開いてみると、508‐22・07という数字が―。L.A.を舞台に日本人警部補が事件を追う超弩級の国際アクション誕生。
著者等紹介
榊暎一[サカキエイイチ]
1957年東京生まれ。日本大学獣医学部卒業後、英国留学。八年間英国に滞在したが、放浪中に臭い飯を食ったことも…。その後、二年間パリに滞在。痛快なアクションはもちろん、徹底取材でリアルさを目指す
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感想・レビュー
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まつじん
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警察アクション+シリアルキラーを追い詰めるプロファイリングものでロス市警殺人課に勤める日本人が主人公です。 ありがちな設定で起こる連続殺人事件に平行して二十二年前の継父の疑惑の解明(なんでこんなに時間がかかったのかいまいち良くわからんかった)を行うが、実は関連がない。犯人かと伏線の張られた女性部下は誤解で二転三転します。で最後はありがちで実はあまりない双子が犯人…でも双子であること自体はアリバイトリックに使っていないというナンとも贅沢な、いや冗長な作品なんですが勢いのある展開で飽きさせません。2007/12/31