内容説明
通信省真岡交換所は陸路と海路の両方から押し寄せてきた蘇連軍に包囲されていた。連続する砲声と銃声。時たまそれに被さって来る魂消る響きは、敵軍の接近を告げている。自分が操縦する流星改がモシン・ナガント・ライフルの七・六二ミリ弾によって昇降装置のワイヤーを切断され墜落した藤堂守は、そこで夢魔の叫びを聞いた。孤立した日本人五四名うち八名の徴用女性にとって、祖国への帰還はもはやかなわぬ夢となったのか。守はワルサーPPKを抜き取った。彼女たちを救うには充分な弾数だった…。気鋭の傑作完結篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
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あっさり終わってしまったが完結するって素晴らしいと思った2014/07/20
こぼこぼ
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湾岸戦争から南北日本の再統一戦争迄。ラストでプロローグの沖縄での宇宙往還機発進シーンへと回帰する。海の家系のサイクルは完結し,宙のサイクルが始まるのであろうか。名台詞の数々や散りばめられた小ネタも楽しい。今の処,複数巻に跨がる作者の作品で唯一完結している物語なので,復刊して欲しい(新書版は結構校正ミス多し)。それにつけても高荷義之と小林源文のイラストの素晴しい事よ!2016/02/27
カモメの本棚'10
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最終巻。分断されていた日本が統一国家を目指すところ、そして最後は宇宙開発まで話はすすむ。これだけ広範囲に話が散っても、まとまるところがすごい。とにかく、かっこいい生きざまな人々が多く、読んでいてある意味気持ちが良い。この巻の名言は、国会答弁での福田氏の『あなたからです』や、ラスト付近の"スカイキッド21"と"モンスター01(マイティ02)"の会話、だと思う。2010/08/16
hitsugi
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とりあえず、強い女性はいいね。
可兒
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湾岸戦争でミッドウェーの復讐を遂げるも、日本は南主導で統一。よく考えると、千島も樺太南部も領土に組み込めて、対北用に空母さえ維持できる日本て、差別問題はあるにせよ少なくとも領土問題は吹っかけられず、旧北がらみ以外は万々歳なんじゃなかろうか2008/03/13




