内容説明
“大英帝国”隆盛の礎を築きあげた海の勇者たち。彼らの壮絶な運命は、スコットランドの魔女から不死の命を宣告された船乗りマシュー・ローによって目撃されてきた。そして1805年、彼はネルソン提督のもと、世界の海軍史上に残るトラファルガー海戦に立ち向かう…。英国の海の英雄たち、奴隷貿易の暗黒を壮大なスケールで描いた傑作海洋小説。巨匠モンサラットの遺作となった三部作の完結篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
2
ネルソンとトラファルガー海戦、それから奴隷貿易の船長になったマシュー・ロー。モンサラットが死んだため、事実上絶筆ですが、それ以後の各巻のスケッチ的なメモが記載されます。1978年の、英国病に侵された世界で最後の救いを得るマシューへ。読んでいて、英国が衰退する姿が痛々しい。贅沢を言えば、あと20年モンサラットに生きてもらい、新時代になってしたたかに復興し、世界の海に生きる英国の海の男たちを描いて欲しかった。しかしそれはかないませんでした。──残念。2011/10/08
映画屋
1
三巻のみ未読。著者死去に伴い未完の作品。火の鳥みたい。2012/04/27