内容説明
不知火の海を縄張りに、鍛えに鍛えた忍びの業を命の綱と頼む一匹狼の忍者〈鷹〉。仕事を引き受けるか否かは黄金次第。知恵伊豆と契約を結んだものの、伊豆の御威光などは屁とも思っていない。それでも、あるときは、ぽるとがるの鉄砲密輸にからむ加藤肥後守の陰謀を暴き、またあるときは、千姫御乱行の真相究明のために江戸の闇を疾駆する―。非情に見えて非情にあらず、忍者・鷹の活躍を描く痛快時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
26
一匹狼の忍者鷹の活躍を描いた連作短編集。忍者というと山田風太郎の作品を思い出しますが、似ています。超人的な活躍をするところやエロチックな場面が多いのは、山田風太郎と同じです。ただこちらは地に足のついた雰囲気で、非情になりきることのできない鷹の生き方に共感しました。忍者同士の争いに巻き込まれた女性を助けて、窮地に陥ることもあります。幕府の支配が完全ではない江戸の闇が身近に感じられるところが、私には一番の魅力でした。家光の頃の話で、浪人や様々な忍者が闊歩し、幕府の支配を揺るがそうと画策しています。2025/03/08
Kentarou Takeuchi
0
エンタメ重視エロ忍者もの。短編集だったのが意外。中盤でそれまでの雇い主、松平信綱と揉めて、レギュラーくノ一も居なくなり、完全フリーになったけど、これ作者都合か?忍者というより凄く身体能力の優れた人で、山プーのようにおにんにんに帰結する怪術は出てこない。2021/11/16
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