内容説明
1944年10月、中国の抗日戦争ピーク時、50歳を超えた小地主・楊金山は跡継ぎをもうけることに執心、土地二十畝と引き換えに20歳の生娘・王菊豆を買う。が、不能に陥った金山は夜毎、菊豆を苛む。ところが翌年、菊豆は懐妊、男子を産む。狂喜した金山は名を天白とし溺愛する。しかし天白は金山の甥・天青と菊豆との間にできた不義の子供だった。「紅いコーリャン」の張芸謀監督作品、日中合作映画「菊豆」の原作。
感想・レビュー
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キムチ
2
かなり前に、映像化された作品で衝撃を受けた。それが薄まって、徐に手に取った。当作品も素晴らしいが、あらためて、イーモウ監督の手腕に脱帽だ。訴えたいモノが直載に、脳にズッキリとくる。 大昔、初めて読破したのが「大地」・・中学生だった。そのころを思い出させる読書時間を過ごした。といってもわずか1時間余りで読める。 ふんだんに載っている映像、雰囲気をよく現わしている。 性と暴力という人間の原罪の追及。 飲食男女、人の大慾ここに存す~その抑圧こそ中国の歴史そのもの・・・う~ん!2012/11/19