内容説明
老中の書面を携えて無刻飛脚が勢州薦野藩へ走った。東海道五十三次を60時間で繋ぐという無刻。その二人組の一人が江戸娘お衿、晒木綿で胸を締め上げ男装したお侠の姿を一目見ようと評判を呼んだ。だが薦野へ飛んだお衿らを刺客が追った。書面は、藩主弱年のため世子なく、そのための閨房の秘策を伝授したものであったという。裏長屋の先生月瀬右馬允も一件に絡んでいるらしい…。痛快時代小説連作。
目次
馬蛤貝
灰またぎ
蛇めし
丸に釘抜
中汲
様あそび
仏えらび
さらさらの賦
上意討ち
泥鰌泣き
陰地蕨
一本俵
股さがり
小原三杯
綾狂い
うわなり打ち
かずのこ天井