内容説明
〈私〉には、奇妙な依頼がお似合いのようだ。マイケル・キスカドンという若者が、父親の自殺の動機を調べてほしいという。35年前の自殺を。だが、父親の名前を聞いて、にわかに興味が湧いてきた。パルプ・マガジンの大御所的作家ハーモン・クレイン、その人だったのだ。しかし、調査の結果でてきたのは、自殺と縁遠い作家の実像と、身元不明の“骨”だけだった…。“名無しの探偵”シリーズ待望の最新作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
56
名無しの探偵シリーズ12。35年前に自死した小説家の動機を探る、という難題に挑戦する主人公。ひたすら足を使い、小さな糸口から真相に辿り着いていきます。捜査につれて新たな殺人事件が発生するのは、コールドケースものとしては王道でしょう。恋人、親友といつものメンツながら、シリーズ当初と比べるとコミカルになりました。時にふさぎの虫に取り憑かれる探偵のキャラは相変わらず。親友がとんでもない女に惚れちゃった、がサイドストーリー。過去の登場人物が登場するなど、ファンには嬉しい作品です。可もなく不可もなしかな。2022/05/04
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