内容説明
サンフランシスコ、八月の日曜。探偵免許停止中の〈私〉は、妻に去られた親友のエバハート警部補と彼の自宅でけだるい午後を過していた。玄関のベルが鳴ってエバハートが席を立った。と、銃声が二つ。エバハートが撃たれ、飛び出した私も左肩を撃たれた。警察の捜査でも、犯人は中国人だということ以外、手がかりはまったくなし。エバハートはなぜ狙われたのか?好評“名無しの探偵”シリーズ待望の新作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
45
名無しの探偵シリーズ第8弾。目の前で親友の刑事エバハートが撃たれ、探偵自身も重傷を負うという珍しく派手な出だしです。探偵は、前作でライセンスを没収されたまま、傷付いた老体に鞭打ち一人真相究明に乗り出します。資格を持たず、捜査活動を遂行せねばならねという制約の中、中年探偵の頑張る姿にアツいものが…と、いきたいところです。しかしながら、展開も顛末もよろしくないですね。捜査が進むうち、図らずも親友の違う一面を見てしまうのですが、ただ中年の悲哀のみが印象付けられました。アジア系への差別意識を感じるのもいただけず。2022/01/17
shibatay
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再読2012/05/29