内容説明
超AI開発プロジェクト主任研究員の遠藤秀夫は、完全自立型人工知能「HE」の開発中に、「AE=人工実存」という新しい概念に到達した。やがてAEを恒星間に送り出す要請を受けた遠藤は、地球から五・八光年の地点に突如巨大な完全円筒形の物体が出現したことを知らされた。長さ二十兆キロ、直径十二兆キロ、コード“SS”で呼ばれるその物体に、果たして人類は遭遇できるのか―。究極の小松SF。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
里馬
3
半分以上は序章、で壮大な前フリ。こんなんもありますよーみたいな設定をどんどん使い捨てていく様に興奮した。遺伝子シンセサイザーとかそれだけで一冊読みたいのに。2011/11/29
u17
1
「いつかもう一度、この主題について書こう、今度はもっと慎重に、もっと充分に準備して、体力や気力も充実させて、今度こそ、何一つ書きもらすなく書いてやろう」(ハルキ文庫版『果しなき流れの果に』作者あとがきより)――そしてその20年後に始まった本作は、人工知能(AI)を超えた人工実存(AE)、死を飛び越えた先の階梯、そして今度は待つだけではなかったのかもしれない女性の姿をえがく、まさに小松左京のすべてがつまった超大作だ、ということになったはずなのであろう。……完成させてほしかった。2013/10/23
権三郎
0
この巻では序章としてAEとそれを成り立たせる背景、いくつかの伏線を描いています。序章以後、人間は全くでてきませんが、作品の主題は序章に強くでているように思います。久しぶりに読み返しましたが、面白い。2019/03/10
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