感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ted
7
'82年刊。七三一部隊員の妻という立場から見た回想録。隊員やその家族の当時の日常を知る上で貴重な記録。学は無いものの利発な女性だったようで、幹部に可愛がられ、後には私設秘書のような仕事も任された。身内の立場から見た石井四郎の違った一面を垣間見れて興味深い。末端の一女性雇員には部隊本部で何が行われているのかなど知らされないし、訊くことも許されなかったのだが「煙突から昇る煙を見ただけで、焼かれているのが動物なのか人間なのかが何となく分ってしまう」ほど直感の鋭い女性だったため、薄々気づいていたところが恐ろしい。2011/10/31
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