内容説明
おいしいゴミ、楽しい毒、アメリカのエキスをごっくん。ボブ・グリーンやトム・ウルフ、アート・バックウォルドをあがめる時代はもう過ぎた。
目次
1 ジョン・ウォーターズのLAツアー
2 ショーマンシップはどこへ行った?
3 刑務所行き
4 めった切りコーナー―ぼくの目のかたき101選
5 愛しのナショナル・エンクワイアラー
6 ピア・ザドーラ物語
7 舌先稼業
8 ないしょコーナー―ぼくのお気に入り101選
9 ナイセスト・キッズ・イン・タウン
10 名声への近道
11 恥ずかしい娯しみ
12 クリスマスが好きなわけ
13 映画はこうして作られない
14 ゴダールのマリア
15 有名人はもううんざり
ジョン・ウォーターズ・フィルモグラフィ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
69
podcast『シネマクティフ』でのオススメでカルト監督ジョン・ウォーターズのエッセイ。デイビット・リンチをして「映画人が踏み込めるたくさんのビザール(奇怪な)スペースを切り開いた」という。自作映画リストが最後に書かれていて、1990年にはジョニー・デップが主演した映画も撮っているが20年間位はc級の冒涜的悪趣味のオンパレードという。人物像として一番面白かったのはpart3の章『ムショ行き』で:平均年齢24才の凶悪犯罪者達(平均刑期は30年)を相手に映画を語ったり上映したり、彼らと映画を作ったりする。 2019/06/09
ルナティック
4
どこまで楽しませてくれるのか・・・・!ハチャメチャなのに知性があるというお人柄が素敵だ。好きなものは、舐めるように愛で、嫌いなものには容赦ない。それがスッゴク気に入っている。この本は、まるで喋っているような感覚があり、それがまた魅力。御本人はあるインタビューで「人が期待するウォーターズを演じている」風に仰っていたが・・・その心意気も買いッ!!2014/07/03
ディヴァイン
4
群ようこのエッセイ『またたび読書録』の「性悪説の天才」という章にこのエッセイの紹介があった。是非とも読みたくなった一冊。著者ジョン・ウォーターズは映画監督。読んでみると内容はめちゃくちゃで「え〜うっそーん…」だけどもいい。好きなモノや嫌いなモノの理由を良くも悪くもぱっすり言い散らす。エッセイの中には刑期を受けた犯罪者に自身が作った映画(彼の映画『ピンク・フラミンゴ』は世界一お下劣な映画として名を残している。それくらいめちゃくちゃな映画)を見せたりしていることも語っている。しかし、見せる理由も哲学的で面白い2009/03/14
愁
2
いつも通りのウォーターズさん、またそれが安心(?)で楽しめる!めった切りコーナーが特にお気に入り!訳者がウォーターズの著書を多数手掛けている柳下毅一郎氏ではなく伊藤典夫氏。柳下氏よりちょっと固いかな〜といった印象。それにしても一定数のファンは居るはずなのに訳されている著作の少ない事。もっと読みたいな!2023/06/16