内容説明
舞台裏を彩った人間たちの万華鏡。遊侠の徒、刺客、食客、頑固者、律気者、そして素封家たち、数奇な運命に操られる女…。伝説の時代から武帝の時代へ歴史の傍流を生きた鮮烈な個性。
目次
1 侠の精神(窮鳥、懐に入れば―朱家;これを得るは一国を得るがごとし―劇孟;“大物”の条件―郭解;士は己れを知る者のために死す―予譲;男と見込まれたからには―聶政)
2 中流の砥柱(好物だからこそもらわない―公儀休;犯人は父だった―石奢;誤審の責任―李離;弁解せず、力まず―直不疑;頑固者の報恩―朱建;口の堅い男―周文;隠者への報奨―介子推;謹直一家―万石君)
3 人間のきずな(管鮑の交わり―管仲と鮑叔;長鋏よ帰らんか―孟嘗君と馮驩;人間関係の潤滑油―優孟、淳干〓、優旃;黙約は死後も―季札;死灰、ひとりまた燃えざらんや―韓安国;ボロは着ていても―東郭先生;人間理解のむずかしさ―鄒陽の上申書;真の非礼とは―越石父;大奥のあだ花―〓通、韓嫣、李延年)
4 女人群像
5 心か物か(己れの心に殉じた兄弟―伯夷、叔斉;素封家たち;明哲茫蠡)
感想・レビュー
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のら
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前巻で司馬遷の現代までの大きな歴史の流れは終わり、この巻ではその隙間を彩った個性的な人物を紹介している。侠客、経済人、宦官、後宮の女、道化のような人物。道化らがユーモアをもって主君の悪行を諌めるのは痛快である。管鮑の交の由来も読みあらためて納得。人は理解者を何より欲するのだ。名を残しているとはいえ、前巻までの主要人物に比べれば小粒。しかし、彼らはそれなりに活き活きとして魅力的。司馬遷の人物描写の絶妙さ故だろう。宮刑にされ人の世を恨むこともあったかと思うが、真は人間を愛すべきものと捉えていたのでは、と頭をよ2014/07/21