内容説明
東欧の真実の叫びを聞け!チャウシェスク独裁下のルーマニアに潜入し、共産主義体制の崩壊を追跡した渾身のルポルタージュ。
目次
第1章 チェコスロヴァキア―1987年2月「静物画」
第2章 ハンガリー―1987年4月「われわれは途上にある」
第3章 ルーマニア―1987年2月「チャウシェスク独裁の真実」
第4章 チェコスロヴァキア―1988年2月「立場の変化」
第5章 ユーゴスラヴィア―1988年10月「圧迫感」
第6章 ハンガリー―1989年1月「ハラキリ」
第7章 ブルガリア―1989年4月「一進一退」
第8章 ポーランド―1989年5月「勝利へのVサイン」
第9章 東ドイツ―1989年12月「ジェリコの陥落」
第10章 チェコスロヴァキア―1989年12月「自由へ!」
第11章 ルーマニア―1990年1月「チャウシェスク政権の崩壊」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
イギリスの政治学者が1987年から1990年にかけて、東欧諸国を取材したルポルタージュ。前半の1987年の取材は、共産主義政権に監視されながら反政府活動をするチェコスロバキアやハンガリーの知識人達の「無教養な共産主義者」への怨嗟の声が印象深い。当時、反体制知識人達は教職や研究職を追われ、肉体労働を強いられる屈辱感が強かったらしい。しかし、僅か一年ほど後の1989年になると事態は一変。ペレストロイカの波に押されて、民主化を強いられた東欧諸国では反体制知識人達が新政権の要人となっていた。この激動の時代の記録だ2023/08/05
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- 転落 光文社古典新訳文庫