内容説明
解放教育の躍動的な生命感が影をひそめつつある。量的発展に伴う質的衰弱、制度化に伴う運動的エネルギーの消退。解放教育はいま確実に、曲がり角にさしかかっている。戦後民主主義教育の美辞麗句に幻惑されず、しかも解放の主体形成を展望する教育の再生は可能か。曲がり角をまがりきるために、いますぐ討論を始めよう。
目次
〈いじめ〉と差別
差別事件の教育課題―文化装置としての人権侵害
解放教育の〈表〉と〈裏〉―対抗教育運動の模索
〈非惨〉と〈栄光〉の共同空間―部落問題の教育方法
自我と関係性の復元―〈共生〉を意識化する教育