目次
第1部 鑑賞指導と分析批評の応用ついて―「大造じいさんとがん」を通して(理論的基礎について;実践的研究についての考察)
第2部 今日の授業研究上の問題点―鑑賞指導と分析批評の立場の批判を中心にして(文学教材の読解指導と文学教育論;「夕焼け」における読み手の立場と書き手の意図;「ミミコの独立」の読み、文章の吟味と外部的知識による検証;「スイミー」の読みにおけるかなしき「感情移入」;「スイミー」の詳しい読みの際の、細部と瑣末との間;「スイミー」の「対比」探しと読み取りの手順;木下順二再話「あとかくしの雪」で読み取るべきことは何か―見た目の易しさと本質的な難しさ;「雪」の読み取り指導における恣意的な読みとイメージ豊かな読みとの間;「分析」と「鑑賞」の分離―三好達治の「雪」をめぐって;難解な詩と名詩の見分けの難しさ―大江満雄の詩『春のブドウ園』をめぐる教材論の一問題;「作品」の読みと「テクスト」の読み―安西冬衛『春』をめぐって)