内容説明
日本の数学教育は、国際数学・理科教育調査では参加国の中で上位を占めているが、数学が日常生活に関連すると思っている生徒は少なく、数学離れが社会的問題になっている。また、知識技能に偏った均一的学力になっており、問題解決能力に劣る傾向にある。このような現状を打開する手立ては、基礎基本の徹底により分かる喜びを持たせること、応用を含めた数学の教材内容をより豊かにすること以外にない。現実の課題を解決するにあたっては数学のいろいろな分野を使って学習する「総合学習」が効果的であり、本書ではその具体的な指導事例を豊富に示すものである。
目次
1 数学教育と総合学習(オーストラリアの数学教育と総合学習;日本の数学教育と総合学習)
2 総合学習に生きる数学の教材(日本人口の数学;地震の数学;ティーカップの数学;オリンピック100m走の数学;地球環境の数学;幾何学模様の数学;写真の数学;ダムと降水量の数学;紙パック飲料の数学;自転車の数学;男子一人っ子政策の数学;放射能の数学)
著者等紹介
柳本哲[ヤナギモトアキラ]
1953年大阪生まれ。大阪教育大学大学院修了後、吹田市立千里丘中学校を経て、現在、大阪教育大学教育学部附属天王寺中・高等学校教諭
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。