内容説明
平成14年度から全面実施された中学校学習指導要領では、国語科の年間授業時数が各学年35時間の削減となった。今日、この授業時数で生徒に言語能力を確実に身に付けさせることが国語科教師に求められているのである。本書の実践に共通しているのは、国語科の使命である言語能力の育成を明確に意識した授業を実現することで、国語科の授業時数の削減に対応しようとしていることである。そして、ねらいとする言語能力が身に付いたかどうかを評価する観点もまた明確である。指導と評価は一体的なものである。ねらいの明確な学習指導は、明確な学習評価を可能とするのである。生徒にしっかりとした言語能力を身に付けさせるために、多くの国語科教師に本書を読んでほしい。
目次
1 新国語科授業の創造(新学習指導要領における国語科の内容と取扱い;これからの国語科教室―ねらいの明確な授業と目標に準拠した評価;指導内容厳選の視点)
2 3時間の授業モデル(文学的な文章の授業モデル;説明的な文章の授業モデル;話すこと・聞くことの授業モデル;書くことの授業モデル;言語事項の授業モデル;古典の授業モデル)
3 選択教科国語の授業モデル(選択教科国語の授業の在り方;選択教科国語の授業モデル)
著者等紹介
河野庸介[コウノヨウスケ]
昭和26年伊豆大島に生まれる。明治大学文学部卒業。東京都公立中学校教諭、都教育庁指導主事、都立教育研究所指導主事等を経て、平成10年度より文部省初等中等教育局中学校課教科調査官。現在、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官・国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官
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