内容説明
本書は、音楽科のねらいを達成することを第一義としながら、ユニバーサルデザインの視点から音楽授業の改善を図ることを目的としている。音楽授業のユニバーサルデザインとは、より多くの子どもにとって、音楽科のねらいに沿った学習がしやすくなることである。音楽室の学習環境や教材や教具などについて、本書では15のチェンジのポイントを示した。それは、子どもが学習しやすくなるためのちょっとした工夫である。本書をヒントにチェンジして、音楽室にいる多様な子どもたちが、授業のねらいを達成できれば本望である。
目次
1章 「音楽」のユニバーサルデザインの考え方とポイント(音楽授業のユニバーサルデザインとは?;今までの音楽授業をチェンジする視点;多様な子どもと音楽授業での困難さ ほか)
2章 ユニバーサルデザインの視点でチェンジする授業づくり15のポイント(学習環境をチェンジする;教材や教具をチェンジする;グループ学習をチェンジする ほか)
3章 ユニバーサルデザインの視点でつくる新しい授業プラン(歌唱の授業をチェンジ;器楽の授業をチェンジ;音楽づくりの授業をチェンジ ほか)
著者等紹介
増田謙太郎[マスダケンタロウ]
東京学芸大学教職大学院准教授。東京都町田市出身。東京都内公立小学校教諭(特別支援学級担任)、東京都北区教育委員会指導主事を経て、現職。専門はインクルーシブ教育、特別支援教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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TAK.I
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全体的に内容としては基本的な部分をおさえている。特別支援教育の充実とともに授業のユニバーサルデザイン(UD)が叫ばれるようになって10年以上経つだろうか。音楽についての本を読んでみた。授業を組み立てていく中で、教師の声かけ一つでもUDの視点で考えていくことが大切なのだと感じた。他教科においてもUDの考え方はもはや教育の標準と言っても良いだろう。一斉学習から協同学習や個別最適化教育へとシフトしていく中で、自分が今まで受けてきた授業から質的転換を図っていかなければならない。2020/03/14