内容説明
平成30年3月に新科目「公共」の学習指導要領が告示されました。「主体的・対話的で深い学び」「見方・考え方」などのキーワードによる学習指導要領において、主権者育成をねらいとし、若者の社会参加意欲の低さを乗り越え「総合社会科」的な発想で提案されています。本書では、従来の「現代社会」の反省の上に構築された「公共」を、どのように授業化していくかについて、改訂のキーワードも踏まえながら、その教材づくりと授業モデルをまとめました。
目次
第1章 「公共」の授業の創り方(学習指導要領の重要ポイント;「公共」の授業をどう設計すれば良いか)
第2章 「公共」の教材づくりと授業モデル(公共の扉;自立した主体としてよりよい社会の形成に参画する私たち;持続可能な社会づくりの主体となる私たち)
著者等紹介
橋本康弘[ハシモトヤスヒロ]
平成7年に広島大学大学院教育学研究科博士課程前期修了後、広島市立大手町商業高校教諭、広島大学附属福山中・高等学校教諭などを経て、平成14年に兵庫教育大学学校教育学部助手、平成16年に福井大学教育地域科学部助教授に就任。平成22年には、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官を務める。現在は、福井大学学術研究院教育・人文社会系部門教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんがく
10
来年度から中学公民を担当するので、高校で始まる公共についても知っておこうと思って読む。授業実践が多数載っているが、無機質でやや物足りない。どういう方向性で準備を進めていけば良いかはわかった。2022/03/30
読書実践家
2
「公共」の可能性を十分に引き出すことができる一冊。2021/02/28
Sandy_TaSusong
0
「歴史総合」の方も合わせて読んだ。わたし自身がこういった指導モデルや指導要領に沿った授業をすべく教壇に立つことはないけれども、国の目指す方向を知っておくことは大切。2020/03/19
Gyo
0
読了。橋本ゼミの二丹田君や小玉君、福大附属の森川先生等の授業実践が分析されており、まさに「福井オールスターズ」といった一冊でした。あっぱれ。2019/11/23
UP
0
見方・考え方が強調された学指改訂の内容を整理し、具体例を交えて授業づくりのイメージが湧くような展開にしてくれている。習得・活用・探究でいえば、本書は前者2つの授業実践例が多いが、公共がどういう位置付けなのか、どのような授業をすれば変わったことになるのか、と思案する教員にとっては指針を与える1冊だと思う。育成すべき見方・考え方の中でも特に「公正」の記述が多く、具体的なイメージがわきやすい。後半の授業実践例は面白いが、もう少し授業後の評価や課題まで踏み込んで欲しかった。がそれは報告論文を読んで!という所かな。2019/09/15