内容説明
本書は、戦後の国語教育論争史に名を残す二つの論争「『出口』論争」と「『冬景色』論争」を主に取り上げ、著者なりの観点から、この論争の展開・意味合いを考察したものである。従来の「視点論」「人称論」等から〈語り〉=ナレーションの問題や話法構造―特に、〈自由間接話法〉の解明は不十分だったのではないか。こうした課題意識に立ち、二つの論争において、なにがどのように問われ、論じられていたかを考えた。
目次
1 国語教材研究への文体論的アプローチ―文学教材における“自由間接話法”の諸相
2 国語教材における“話法”の問題―「『出口』論争」と“自由間接話法”
3 「冬景色」論争の問題圏
4 “示すこと”と“語ること”
5 国語教育への教育関係論的視点
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