内容説明
文部科学省による「学力テスト」をはじめとして、ペーパーテストが多用されるが、それによって測定された学力はどのようなものか、と問うことはない。また、ペーパーテストには測定できない学力はないのか、と問うこともない。そのため、ペーパーテストでは測定できない学力には目が向けられない。そこで、新たな学力とその測定を求めよう。たとえば、「学習」ではなく「学び」によって形成する学力は、自分づくりだと考えられる。なぜなら、長期的な知識や技能の習得、習慣の形成によって、自分が何者かになっていく(アイデンティティ形成)からである。このような自分づくりとしての学力を明らかにするのが、「学びのヒストリー」である。
目次
第1部 自分づくりの軌跡をたどる―友だち・教師との関係のなかで(不登校体験からの“学び”と成長;確かな自己像の形成に至る曲折;「本当の自分」を求めて)
第2部 自分づくりの場としての学校―学ぶ必然性がある授業とは(学校教育のあり方とは―社会で生き抜くことができる能力;教育の受け手が真に求めているもの―教育を与える側と受ける側とのずれ;恵まれた環境における学び―リーダーとしての学びと受験、そして医師へ)
第3部 明日の教育をリードする附属学校園(子どもたちの学校教育論―附属学校の児童・生徒が論じる授業・学力・学校;地域社会と国立大学附属学校―教師になったある卒業生の進路選択;あっぱれ!卒園生 ほか)
著者等紹介
佐長健司[サナガタケシ]
佐賀大学教授(文化教育学部教科教育講座)、元同附属中学校長、博士(学校教育学)。民主主義社会の市民を育成する社会科教育、及びディベート教育を中心に、学校教育について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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