内容説明
今回の和歌山附小の研究は学習文化などという、およそ「かたち」とは縁遠い、「かたち」にならないものをその主題としている。学習文化とは、「学級が学習に挑む姿勢や雰囲気をさすもので、学校風土、学級風土といってもいいものである」と定義されているが、もっと茫然とした、それこそ常時教室に漂う学びの空気、その温度感や流れの速度なり向き、あるいは澄みきり具合や重さといったものではないか。それはとらえどころのない、文字通り「かたち」ではないものだが、その実、これほど子どもたちの学びの質を、恒常的かつ広範に決定づけるものはないだろう。その意味で、本書に盛られた研究・実践の成果は、表面的には地味ではあるが、その奥へとわけいっていくと、どこまでも豊かである。
目次
第1章 理論編―未来を拓く「みらい」の学習(私の学校づくり;総合的な学びの姿=「みらい」の学習;「みらい」の領域;モジュール制の導入と週日課表(学習プラン表) ほか)
第2章 実践編―「みらい」で変わる子どもの学び(第1学年・たんけん・はっけん・てんけん;第2学年・ザ・2Bはくぶつかん;第3学年・トリストーリー;第4学年・友達いっぱい、いっぱい大作戦 ほか)