内容説明
本書は、東アジアの安全保障環境について、2000年1月から12月までの1年間の動向を記述の対象にしている。2000年の東アジアは、平和と安定の観点からは、比較的穏やかなうちに推移したといえる。冷戦の遺産である朝鮮半島の分断について、南北間で平和共存を模索する動きが始まった。これは、新しい世紀を迎えた東アジアの平和と安定にとって、1つの明るい兆候である。こうした動きに配慮しつつ、日本を取り巻く国際環境が真に安定の方向へ向かっているのかを見極めることは、何よりも重要なことである。『東アジア戦略概観2001』はこうした立場から、東アジア地域の戦略環境を分析したものである。
目次
第1部 トピックス(南北首脳会談;米国の国家ミサイル防衛(NMD)計画
結束強化を図るASEAN
情報RMAと東アジアの戦略環境)
第2部 各国・地域の情勢(朝鮮半島;中国;ロシア;米国の東アジア安全保障政策―クリントン政権の8年間;日本の防衛政策―新中期防衛力整備計画)