出版社内容情報
戦後世界を規定した第二次世界大戦。「連合国=善玉」「枢軸国=悪玉」という二分法では理解できない戦争の真実に迫る。
戦後日本人の盲点を補う最良の歴史書
戦後世界を規定した第二次世界大戦。「連合国=善玉」「枢軸国=悪玉」という二分法では理解できない戦争の真実に迫る。
内容説明
ヒトラー独裁の確立とナチス・ドイツの急速な擡頭、それが国際政治にひきおこしてゆく波紋、そして大戦勃発から終結まで―二十世紀を揺るがした十数年の複雑怪奇な歴史を解きあかした第二次世界大戦史。ヒトラーとは何者だったのか?
目次
ヒトラーの政権への道
「世界観」につかれた独裁者
ヒトラーの初期の外交
ローマ‐ベルリン枢軸の形成
ヒトラーをむかえるフランスとイギリス
スターリン体制の栄光と悲惨
ローズヴェルトの登場
ひろがる極東の戦火
ミュンヘン会談
ヒトラーとスターリンの条約
ヒトラーの進撃
真の世界戦争へ
戦争の転機
不自然な同盟
戦火の終熄
著者等紹介
野田宣雄[ノダノブオ]
1933年岡山市生まれ。京都大学大学院博士課程退学(ドイツ近現代史専攻)。京都大学名誉教授。1995年、「文明衝突時代の指導者」(『諸君!』1994年6月号)で読売論壇賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まふ
11
京都大学教授の筆によるヒトラーの台頭から欧州制圧、暴掠、勝手し放題、破滅に至る「事件」をメリハリつけて関係づけたわかりやすい概略史である。ナチスの台頭、政権奪取、英仏の逡巡と後手に回る対策などと合わせて極東の日本とのつながりなどが関連付けられて理解できた。スターリンの狡猾さ、ローズベルトの「ユルフン」などによりソ連が千島樺太を奪い、対日宣戦布告をした状況が分かった。文中、ドイツ国内の反ヒトラー運動の犠牲者ショル兄妹の悲しい感動的な物語インゲ・ショル「白バラは散らず」の存在を知ったので早速注文した。2022/02/22
劇団SF喫茶 週末営業
5
ヒトラーに焦点を当てつつ複雑怪奇な第二次世界大戦のヨーロッパが非常にすっきりまとめられている好著。全体を把握するのに最良の本ではなかろうか。刻々と変化する戦況を手際よくさばき、必要な情報を適宜入れてくる。リアルタイム実況のような小気味のいい語り口も気持ちがいい。2025/09/12
mu1059
0
先の大戦について、アジア地域での会戦経緯、戦闘、経過についてはさすがに資料多数ですが、欧州方面での経緯についての簡略な通史はこれがベスト。ナチが政権をとったのも、欧州大戦に至ったのもいろんなファクタが一致してしまったからだとわかる。2017/11/20
JS
0
宥和政策前後の英仏の無策ぶりが痛恨。2016/01/09
ビタミン
0
★★★☆☆2014/12/12