出版社内容情報
黒白からカラーへ、英雄譚から庶民譚へ、ハリウッド進出の挫折、そしてソ連へ……『赤ひげ』撮了後、大変貌した巨匠の謎を追う!
内容説明
三船との別れ、英雄譚から庶民譚へ、黒白からカラーへ、そして自殺未遂…。巨匠の語られざる部分に迫る。
目次
座談会 幻の黒沢版『東京オリンピック』をめぐって(人道主義とアクションの二律背反が、オリンピックでは解消される!)
座談会 “最後の巨匠”黒沢明の光と影―その語られざる部分(ハリウッド資本との提携の挫折をめぐって;苦闘のあとに静かに咲いた、たおやかな二本の花;“映画の時代”は二十世紀で終わってしまうのか?;映画づくりの土壌が肥えて初めて、黒沢映画は成立する)
作品論(『白痴』という濃厚なスープ;『巨人と少年』〈追章〉 『まあだだよ』論―巨人の再生)
黒沢明論とオーバーラップさせた日本映画小論―映画の歴史、未来、そして黒沢明
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
84
読み方が悪いのか、異説というのはどういうことなのかよく分からなかった。1994年出版の本。黒澤明が亡くなったのはその1年前。私は「天国と地獄」「蜘蛛巣城」が好きだ。そして感じるのはその時代に作られていたのは、映画館で見るためのもの。大きなスクリーンで見たかった。今はテレビやDVDで見るように作られて位rっように思う。2025/04/17
えぬ氏もわるよのぉ
6
映画『トラ・トラ・トラ!』の撮影が東映京都撮影所で行われたのは、撮影所のレンタル料が安かったからか。ハリウッドらしい合理主義なのだろうが、監督との付き合い方に慣れたスタッフのいた東宝だったら、降板されなかったかもしれないな。『天国と地獄』は、過去の作品の手法の寄せ集めでつまらないと評した人がいたが、僕の好きな作品をけなすのはやめて(笑)。ま、そこは集大成ということで。2021/08/01
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- 血脈 〈上〉 文春文庫