出版社内容情報
大人になったから気づく、あのときの想い。
『そして、バトンは渡された』著者の感動作!
感染症の流行で小学校が休校になり、不自由を余儀なくされた冴と心晴。冴が「夜の仕事」をする母親とささやかで楽しい生活を送る一方、心晴は教育熱心な親と心を通わせられずにいて--。人と関わるのが難しかった「マスク世代」の子どもたちの悩みと成長、そして彼らを見守る人々の優しさを描いた、本屋大賞作家による感動作!
【目次】
内容説明
感染症の流行で小学校が休校になり、不自由を余儀なくされた冴と心晴。冴が「夜の仕事」をする母親とささやかで楽しい生活を送る一方、心晴は教育熱心な親と心を通わせられずにいて―。人と関わるのが難しかった「マスク世代」の子どもたちの悩みと長成、そして彼らを見守る人々の優しさを描いた、本屋大賞作家による感動作!
著者等紹介
瀬尾まいこ[セオマイコ]
1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年、単行本『卵の緒』でデビュー。05年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞を、09年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞を、19年『そして、バトンは渡された』で本屋大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ@no book, no life.
114
私達の世代を育んだあの頃。コロナ禍が産んだ物は、その後は、という作品だった。あの一瞬異様なコロナ禍に育ったという事はその後の人生の歩みにおいて何ら影響がないという事はやはりないのであろう。最早コロナ禍という言葉が過去になろうとしている今にらおいても。否、その当時の子供達だけではなくどの世代にもあの一種異様な世界相は何らかの心身的影響を残している。その中においても普遍的に有る物、若しくは普遍的に育まれるものは様々な形の愛である。そんな派手さはないがじんわりと温かく温かみが感じられる作品なのであった。2026/02/14
Kazuko Ohta
37
コロナの流行時にすでに中年だった者が振り返れば、これまで生きてきたうちのわずかな年数にしかならないけれど、子どもだった人たちにとってはその年数が人生の大半を占めていたことになります。入学しても登校できないから、同級生の顔もわからない。世間にバイ菌が蔓延しているおかげで古来の「バイキン」と呼ばれるイジメが減ったというのは皮肉ですが、それとは違う過酷な状況に置かれていた彼ら彼女ら。子を思う親の気持ちの表し方もそれぞれ。一方で、親から愛情を注がれることなく育った子もいます。ひとりひとりの幸せを願ってやみません。2026/04/04
もえ
37
TVで「コロナ禍に入学の小学生が卒業」というのを観て、もうあれから6年経つのかと感慨深かった。本書もコロナ禍を過ごした小学生達が、どんな風に悩んで成長し大人になっていったのかを、周りの大人達も含めて丁寧に描いている。特に冴のお母さんが素敵な人だった。施設出身で夜のお仕事をしながらも、娘の冴のことが大好きで、ネグレクトされている冴の同級生のことも気にかけてお世話をする。一方で不登校になってしまった心晴のことも、やはり気にかけてくれる人達がいて、心晴は自分の道を見つけていく。コロナ禍から生まれた幸せな物語。2026/03/22
mayu
29
感染症のあの頃を思い出すとどうしても大人の事ばかり思い返してしまうけど、子供にとっても感染症は大きな我慢を強いられた経験で思うようにいかない日々だった事を考えさせられた。小学生として感染症時代を過ごした子達の子供の頃から大人になった今の話。学校が休校になる事で起こる事や子供が置かれている環境はさまざま。何度も涙をこぼしながら読んだ。あの頃があったから出会えた縁もある。冴のお母さんがとても素敵。そして瀬尾さんの小説はいつも優しく染み渡る。先が見えない闇のような日々から大きな光が待っている一冊。2026/03/10
ゴルフ72
24
パンデミックって一体何年前に遡るんだろう?その時、大人も子供もすべてにおいて制限された窮屈な中で生活を余儀なくされた。冴さんも心晴さんもそんな時代の中である意味強く生きた物語を瀬尾さんは優しく温かく描いている。だから安心して読めるし読了後も心がホッとする。2026/03/05
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