出版社内容情報
その踏切で撮られた写真には、写るはずのない人影が記録されていた。
大都市の片隅で起こった怪異。
最愛の妻を亡くし、絶望の淵にいる記者が突き止めた真実とは?
哀しみ、怒り、恐怖――読む者の心に様々な感情を喚起する、ホラーを超えた新たな幽霊小説の誕生。
迫真の筆致で描かれた、生と死についての物語。
第169回直木賞候補作
【目次】
内容説明
その踏切で撮られた写真には、写るはずのない人影が記録されていた。大都市の片隅で起こった怪異。最愛の妻を亡くし、絶望の淵にいる記者が突き止めた真実とは。哀しみ、怒り、恐怖―読む者の心に様々な感情を喚起する、ホラーを超えた新たな幽霊小説の誕生。迫真の筆致で描かれた、生と死についての物語。
著者等紹介
高野和明[タカノカズアキ]
1964年生まれ。映画監督・岡本喜八氏に師事し、映画撮影スタッフ、脚本家を経て小説家に。2001年『13階段』で第47回江戸川乱歩賞受賞。11年『ジェノサイド』で第2回山田風太郎賞、第65回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
139
★★★★★★★☆☆☆直木賞候補となった高野和明の長編。女性誌の特集で心霊写真を扱うこととなった記者の松田は、下北沢3号踏切に現れるという女の幽霊について調べ始める。その踏切では1年前に、一人の女性が刺殺される事件が起きており――。身元不明の女性は、なぜ寂れた踏切で短い生涯を終えることとなったのか。重傷を負いながらも踏切を目指した理由とは。一枚の心霊写真から始まる哀しき幽霊譚。ホラー発ではあるものの、その終着点は問題提起を含んだ社会派ミステリである。それだけに、諸悪に対する鉄槌はペンの力で下してほしかった。2026/03/13
エドワード
44
殺人事件に幽霊が登場するユニークな作品だ。下北沢駅の踏切で女性の死体が発見される。現場で撮影した写真に、写るはずのない女性の姿が写っていた。怪談の記事を探していた婦人雑誌記者の松田は、元新聞記者の血が騒ぎ、事件の真相を追う。ホステス、暴力団、政治家、社会の闇へ踏み込むが、女性の名前が一向にわからない。霊媒師が発した「つぐみの」とは何か?鳥の折り紙がヒントとなる。幽霊や怪奇現象が出て来るが、本筋は本格社会派推理小説である。時代設定は1994年。公衆電話、フィルム写真、そして地上を走る小田急線が郷愁を誘う。2026/01/13
RRR
34
哀切と救済が同時に飛来する物語。 あなたは幽霊を信じますか? 僕は「科学では割り切れない事象は存在する」と思っていまして。幽霊譚から物事が大きく動きます。こういう現実もある、やり切れませんね。そして、同時に主人公の心の救済の展開には、僕は落涙しました。 しっかりと読ませる力量はさすがですね。2025/11/28
風地
27
本当に幽霊の話だった!なんか比喩とかトリックかと思ってた。久々の高野さん、相変わらず読ませる引力が強いな。その幽霊はなぜ踏切に現れるのか、終盤で明かされたときに、切なさに包まれた。大切な人を失った人の物語でもあった。最後の最後に、幼かった頃幽霊話をたくさんしてくれた亡きお母さまへの謝辞があって、なんだか涙が出そうだったよ。親のしてきたことが、こんなふうに子どもの血となり肉となっているのを見ると、永遠とかについて考えてしまう。2025/11/11
ホシ
25
舞台は94年。新聞社の社会部記者だった松田は妻の死をきっかけに女性誌記者となって一線を退く。妻の存在を忘れられない松田は定年も迫り気力も湧かない。そんな折、雑誌で心霊特集を組むことになり、松田は主婦と大学生が下北沢の踏切で捉えた不可解な現象を取材する。それは悲しくも驚愕の事実を暴くことになり…。▽高野和明初読み。すごく面白かったです!ホラーとミステリーの枠組みを越えた良質な作品だと思います。松田が取材しながら妻の死を何とか受け止めていこうとする姿も作品に深みを与えている気がします。2026/02/27
-
- 電子書籍
- Mac Fan - 2016年5月号




