出版社内容情報
【目次】
内容説明
松平定信の私邸で催された百物語の会。百話目が語られる目前、語り手の廻船問屋・海原屋のやり手主人が無惨に殺された。翌々日、今度は改めて百話目を語ろうとした参加者の版元主人が遺体で発見される。二つの遺体に残されたドクロと×印は何を意味するのか。南町奉行・根岸肥前守と仲間たちが語られなかった百話目を追う。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年に、第1回北東文芸賞を受賞。15年に、「耳袋秘帖」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
34
2025年8月文春文庫刊。書き下ろし。南町奉行シリーズ13作目。顔だけが、ふたたびの百話目、背中の声、浅瀬の海坊主、ドクロの病、根岸の百物語、の6章で構成。百物語の間に行われた2つの殺人事件の解決のために語られた話を集めるところが面白い。いくつかの謎が明らかになり、到達した事件の真相は、唖然というか、やや肩透かし。根岸さんの名推理、名裁き、名決着というところか。2025/09/30
ふわりん
12
南町奉行の耳袋秘話にも百物語が出てきた、しかもあの松平定信の主催で。なのに根岸奉行を今まで誘わなかったのはなんで?ちょうど百話目に誘ったのが事件の始まりと重なった。定信はなぜかいつも事件を呼び寄せるというか、お騒がせ人物なんだよね。でもべらぼうのキャラとは真反対のような、歳をとって反動がきたのかも⁈今回も根岸の手下たちが動き周り聞き取ってきたことから判断し命を出す奉行、ちょっと推理が飛び過ぎかと思うところもあり。私が好きなしめさんと雨傘屋も活躍したが、雨傘屋の仕掛けがなく残念。いつも通り楽しく読み終えた。2025/10/05
きょん
8
松平定信が開いた百物語の集まりに関わった人間が殺された。南町奉行と手下の同心、岡っ引きが調べていくと怪異に見せかけた様々な思惑が、、、ちょっと軽すぎかな?もっとホラーなのかとおもっていたのでちょっと残念。2025/08/31
コブタ
5
御奉行が出席した楽翁様主催の百物語の会で髑髏になった死体が。その後も出席者が☓印を胸に刻まれた死体で発見されたりと、いつも通り?の奇妙な事件が発生。配下の聞き込みから推理するお奉行様、途中の小事件も絡まり最後は少々力わざ気味に一件落着。雨傘屋の得意の仕掛けが無かったのが少々残念、そしてさすがの宮尾も16,7,8の娘にはお父つぁん扱いされるとは。2025/10/07
onakagayowayowa
4
ちょっと不思議な終わり方で、?って思いましたが、宮尾が出てくればOKなので、楽しめました。本が薄くてすぐに読み終わってしまうのがさみしい…!!いつもの登場人物が全て大好き。早く続きが読みたい!2025/09/15
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- 和書
- 美学における居心地の悪さ