内容説明
あなたが普段なにげなく利用している家、マンション、旅館、学校、会社、喫茶店、飲み屋、レストラン、カラオケボックス、病院などに恐怖の〈幽霊物件〉はありませんか?怪奇探偵が蒐集したいわくつきの幽霊物件をご紹介。日常生活の隣に潜むもう一つの世界にご案内します。文庫化特別附録40ページを追加!
目次
第一章 ホテル 泊まってはいけない! ビジネスホテル/ラブホテル/旅館/民宿
第二章 住居 住んではいけない! マンション/アパート/家
第三章 学校 通ってはいけない! 中学校/高等学校
第四章 会社 勤めてはいけない! 会社/役所/図書館
第五章 病院 患ってはいけない! 外科病院/総合病院
第六章 飲み屋 酔ってはいけない! スナック/居酒屋
第七章 喫茶店、他 寛いではいけない! レストラン/喫茶店/カラオケボックス/エステサロン/サウナ
著者等紹介
小池壮彦[コイケタケヒコ]
1963年、東京都生まれ。國學院大學文学部卒業。作家・ルポライター・怪談史研究家。フィールドワークと文献調査により、幽霊・心霊事件の社会的背景を研究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sin
48
解説で三津田信三が語る実話怪談の客観性とはなんだろう?筆者は「怪談蒐集家」でも「怪談の語り部」でもなく、ずばり「怪談研究家」らしいが、何れにしても蒐集する前に語り手の主観まみれになってしまっているのは致し方ないだろう?そこに語り手の気負いやサービス精神が介在していることは紛れも無い事実だから、それでも客観的足りうるのだろうか?さて、異質な話が紛れ込んでいる⋯無料券を使わせてくれない『宿泊代無料』、注文もさせない無言の『お話しができない』、珈琲以外は出ない『「むずかしい話はなし」』何れも怪異は毛ほどもない。2025/07/09
備忘録
20
建物に纏わる話で編まれた実話怪談集 原本がホラージャパネスク叢書で古い作品のため話も一昔前の話になるが 怖い話が多く読み応えある 著者が全て幽霊の仕業というスタンスではないのもあり、宗教の勧誘だろうなどと手厳しく切り捨てる話などもあったりする 復刊してくれて、再び読むことができたのはなにより2025/06/06
あられ
10
おもしろかった。いわゆる怪談本。こういう本が読みたかったので満足。以前に出てからの後日談もあり、お得感あり。けど、絶対に泊まりたくない!! ←臆病者です、いわゆる霊感的なものはないが。いままでそういうご縁がなかったので、読めるわけで。今後ともご縁は持ちたくない。2025/06/23
澤水月
7
三津田さん担当編集者だったのか!25年に小池さん後書き、本当に嬉しい!淡々と信じ過ぎず話者や現象に対するハードボイルドな姿勢(あ、話逸らした!とかの地の文も)が痺れる超名作、大好きだった。連続して起き拡散する「夏川ミサエ」も後日談ありで感涙(絶対、後続作に影響与えてると思う)、これぞ本家と文春文庫で示せるの尊い。雀荘、飲み屋、サ店(馬場の白ゆり!)、新島で…など採話状況に近過去の青春が見えるのも良い(ネット黎明期くらいの口伝記録が後世残りにくいと昨今実感する)。実は母校の大先輩でもあり健勝祈ります2025/07/24
昏良川暗渠
2
2000年に発売され、絶版になっていた本の文庫化。ホテル、病院、飲み屋など、場所に纏わる怪談がまとめられている。話のクオリティにムラがあるが、「やめてェーッ」や「デンマさんのドロップ」のようなよく分からない話が怖かった。「むずかしい話はなし」は一読、笑ってしまった。文庫版の付録として、アンビリバボーで映像化もされた「夏川ミサエの話」が収録されているのも嬉しい。怖いのは勿論のこと、この話には何故か懐かしさを感じてしまう。2025/06/07