出版社内容情報
嗤う犯人を、絶対許さない。
――「ハングマン」がついに動き出す!
建設会社のサラリーマンがトラックにひかれる事件が起きた。
どうやら殺人らしい。
警視庁捜査一課の春原瑠衣は事件を追ううちに、
被害者と同じ会社に勤める自身の父親にも疑惑の目を向け始め…。
司法で裁けないのであれば、陰の存在〝ハングマン”が悪に鉄槌を下す!
私立探偵ら謎の人物が跋扈する衝撃のミステリー。
解説・中江有里
内容説明
建設会社のサラリーマンがトラックに轢かれる事件が起きた。どうやら殺人らしい。警視庁捜査一課の春原瑠衣は事件を追ううちに、被害者と同じ会社に勤める自身の父親にも疑惑の目を向け始め…。司法で裁けないのであれば、陰の存在“ハングマン”が悪に鉄槌を下す!私立探偵ら謎の人物が跋扈する衝撃のミステリー。
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961(昭和36)年、岐阜県生まれ。会社員生活のかたわら、2009年、『さよならドビュッシー』で、第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、翌年デビュー。このとき、史上初めて二作同時に最終選考に残った「災厄の季節」ものちに『連続殺人鬼カエル男』と改題し、刊行されて話題を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mayu
29
警察に勤める瑠衣の父親の働く建設会社で立て続けに起こる不審な死、父親の様子もおかしい。事件が中々動かず葛藤や苦悩ばかりでもやもやしてしまった。今後シリーズとして描くための序章といった感じなのかな。警察内部のさまざまな人が出てくるので中山さんの刑事ものを読んでいるとより楽しめるのかもしれない。仕方ないけど瑠衣の葛藤が大部分を占めてるのもあって最後に向けて面白くなるも、ちょっとすっきりせずだったなあ。ハングマンの意味がわかってからの今後の方が面白くなるかも。2025/05/11
一笑
17
中堅ゼネコンの社員3人が立て続けに死んだ。その内の一人、春原誠也は主人公捜査一課刑事春原瑠衣の父親だった。話の中場ぐらいで犯人は明らかになるが、それを証明する材料が見つからない。あわや迷宮入りになるかと思われた。そんな瑠衣の前に現れたのが、元刑事鳥海とその連れ日比野。彼らは法で裁けない悪を自らで裁くハングマンだった。刑事であることと私刑執行人、悩む瑠衣。果たして瑠衣はこの後どう動くのか。よくあるパターンの小説。鳥海・日比野はまずまずだけれど、全体的に登場人物の魅力が今ひとつ。中山さんにしては今ひとつかな?2025/07/03
ぴ〜る
17
「声の小さな者が虐げられ、踏みつけにされる。そして踏みつけにした強者は高笑いしながら栄華を誇る。」この言葉が心に重くのしかかる。負の連鎖はどこかで断ち切らなくてはいけないこともわかる。人が人を殺めていい理由など何ひとつないこともわかる。それでも。。。この国の司法や警察は信用できず、隠蔽もみ消しなんて当たり前にあるのだと思うと、被害者遺族の立場であったならきっと私もこの結末に心は救われるんだろうなって思う。2025/05/22
のぼる
15
刑事になってそれほど長くもない主人公なので、仕方ない面はあるが、思考や行動が甘く、残念ながら波に乗って読めなかった。2025/05/23
オヤニラミ
14
警視庁捜査一課の刑事・春原瑠衣は母親を亡くし父親との二人暮らし、そんな中父親の同僚の不審死を担当する事に…行き詰まる捜査の中、父親の会社で更に事故死の!?被害者が…そして遂に捜査中、父親が不可解な事故死に見舞われてしまう。怒りと憤りに満ちた刑事の瑠衣は司法では裁き切れない人物達に越えてはならない正義の壁を越えて陰の組織と密約を交わしてしまう!!昔のドラマでも陰の組織はあったが、今の時代にしてみると…あっさりとそちら側へ行ってしまうのか?っと思うほどあっさりでしたね😅深く考えず読む物語としては面白いかな。2025/06/11