出版社内容情報
〇千葉雅也氏推薦! 衝撃の芥川賞候補2篇
「ギフテッド」
かつて詩を書きながら、ついぞ成功を収めることはなく、
今は重病に冒され弱っていく母と、
彼女を見舞いながら自死した友人の
記憶をたどるホステスの娘。
「グレイスレス」
AV業界でメイクの仕事をする女性と、
瀟洒な邸宅で文化的に暮らす祖母との共同生活
ともに生と性、聖と俗のあわいを冷徹に抉る、
衝撃のデビュー作をふくむ
芥川賞候補2篇を一冊に。
解説・水上文
内容説明
かつて詩を書きながらついぞ成功を収めることはなく、今は重病に冒され弱っていく母を見舞うホステスの娘(「ギフテッド」)。AV業界で化粧師をする女性と、瀟洒な邸宅で文化的に暮らす祖母の共同生活(「グレイスレス」)。生と性、聖と俗のあわいを冷徹に抉る、衝撃のデビュー作をふくむ芥川賞候補作2篇を1冊に。
著者等紹介
鈴木涼美[スズキスズミ]
1983年、東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部在学中にAVデビュー。その後はキャバクラなどに勤務しながら東京大学大学院社会情報学修士課程修了。修士論文は後に『「AV女優」の社会学』として書籍化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケンイチミズバ
66
母の天賦の才は美しい顔と男好きのする体であって、詩の才能ではなかった。彼女に与えられたギフテッドが人を特に男を引き寄せ、どうにかシングルマザーで生きて来られた。娘がそれを理解する17歳で家を出て行った。が、生きるための卑しさと捨てられないプライドも大人になり分かっている。だから管に繋がれた病床の母親に最後まで寄り添った。文章が素晴らしく著者のギフテッドは体で稼ぐ商売の方でなく作家の才能だと分かる。彼女が置かれた水商売の世界のリアルが生々しくて感覚的な表現が良い。虐待の経験は私自身の火傷の記憶とも被る。2025/04/28
sk
6
淡々と深みを描く。2025/04/26
ごま
1
鈴木涼美さんのエッセイがとても面白かったので小説を初購入。うーん、作者ならではのリアルな夜職描写や母子関係の複雑さは読み応えがあったけど、初期の又吉直樹作品にも感じたような「必要以上に文学的であろうと肩肘を張ってる感じ」が真っ先にくる、読み手に対して身構えているような文体で、読みづらかった。このかたの他の作品も読んでみたい。2025/04/14
reina*
0
読み進めるのが退屈だったが読了。うーんといった感じ。2025/05/09
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