内容説明
江戸の町からなぜか野鳥の姿が消えた春の日、ある大名屋敷の塀に「ミャアミャア」と鳴く不気味な鴉が現れる。その大名家では、気味が悪いと評判の姫をめぐる変事が続き、また巷では人に飼われるインコやニワトリを巻き込む不吉な事件が続いた。町に野鳥の姿は一向に戻らず…。南町奉行・根岸肥前守が鳥尽くしの謎に挑む。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年に、第1回北東文芸賞を受賞。15年に、「耳袋秘帖」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞。人気時代小説シリーズを数多く執筆。現代小説も執筆する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひさか
19
2025年4月文春文庫刊。書き下ろし。耳袋秘帖南町奉行シリーズ12作目。猫になったり,カラスになったり、ウグイスと呼ばれる男、ニワトリの祟り、赤いムササビ、フクロウの野心、帰って来た小鳥たち、の7つの章で構成。鳥づくしの謎が続き、根岸の鋭い指摘といつものメンバーの活躍で、なんとかなっちゃうけど、今回はやや単純であっさりめかな。2025/05/31
イシカミハサミ
17
シリーズが長く続く中なんとなくタイトルで色分けされているけれど、このタイトルは何色目になるだろうか。 タイトルが面白そう過ぎる。 今回も安定の内容。 単発で完結しているように見える。 しめさんと雨傘屋が中心のエピソードが続いているから、そろそろ宮尾あたりの活躍も見たいな、と思ったり。2025/04/18
ふわりん
10
このシリーズ、もう12冊目になったんだなぁ。風野さん、毎回騒ぎの元になるカラクリを考えるの大変だろうなと思う。でも今回はどんなもんが見られるかなと楽しみに読んでる私としては大満足だ。何しろ根岸の周りを固める部下たちがこれまた一筋縄ではいかない面々なので、この人たちがまた味がある。私が好きなしめ親分と雨傘屋は今回も大活躍で、正義のために自分の信念で突っ走ってしまうしめさんがいるといないとでは面白さが断然違う。今回は根岸邸で部下たちが集まって食べる朝ごはん風景が全くなくちょっと残念だった。次回もとても楽しみ。2025/05/28
好奇心
2
南町奉行・根岸肥前守とその配下、椀田・宮尾 土久呂とその手下・源次 女岡っ引き しめ 雨傘屋 そして松平定信も登場し、信濃上田藩邸内で起きた、松姫を巡る事件を解決に当たる捕物噺、楽しく読ませて貰った2025/06/14
onakagayowayowa
2
ん〜、相変わらず面白い〜。しめサン、大活躍。大好きな宮尾、もちっと活躍してほしかったな〜。2025/05/25
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