出版社内容情報
好きなものは音楽、嫌いなものは渋滞。彼が仕事をすると必ず雨が降る--。クールで真面目な死神・千葉は、人間の世界に溶け込み、七日間の調査で対象者の「死」に可否の判断を下す。自分の運命を知らない人々と旅行をしたり、窮地に陥ったり。死神と人の奇妙なかけあいが癖になる傑作短編集。著者の特別インタビューも収録!
内容説明
好きなものは音楽、嫌いなものは渋滞。彼が仕事をすると必ず雨が降る―。クールで真面目な死神・千葉は、人間の世界に溶け込み、七日間の調査で対象者の「死」に可否の判断を下す。自分の運命を知らない人々と旅行をしたり、窮地に陥ったり。死神と人の奇妙なかけあいが癖になる傑作短編集。著者の特別インタビューも収録!
著者等紹介
伊坂幸太郎[イサカコウタロウ]
1971(昭和46)年、千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、作家デビュー。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞を、「死神の精度」で第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞を受賞。20年『逆ソクラテス』で第33回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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vivahorn
15
初期の作品が文春文庫から新装版として出版された。単行本は2005年の6月、文庫本は2008年2月だから、丁度20年振り、デビュー25周年の節目。死神シリーズと言っても該当本は2つしかない。死神のシステムは判った。6つの短編はいずれも文調・ページ数はほぼ同じ。初期の作品からか、ストーリーは単純。死神は「千葉」と、人間と会話するには名前が必要との判断。こんなプロセス、本当に必要なのかと思うが、実際に千葉が初っ端で「見送り」を出して、当事者は死を回避できた。日頃から人(死神)には優しくべき。2025/02/14
geki
7
クールでファニーな死神が貴方が死にふさわしいかどうか、判定しにやって来る。人の生に全く関心がない風の彼と話しをすると、とんちんかんなところもたくさんあるんだが、時々鋭いフックをもらうこともある。そうなったら大変。あともう少しで死ぬだろうに、アドレナリンが出まくるんだ。命が線香花火のように、最期瞬間華々しく燃えさかるんだ。そんな死に際に後悔なんてものはない。2025/05/06
yuri
7
死神千葉さんのお話。お話は全部楽しく読めました。くすっとしたり、どきっとしたり。最後はちょっとうれしかったり。 死神のお話なので、死がつきまとうのですが、それが苦しさを伴わない。伊坂さんすごいです。 巻末のインタビューも興味深く読めました。 ただ、千葉さんのお話どこかで読んだ気がするんだけど。ほかの作品に出てたのかな? 年のせいか何を読んだかすっかり忘れてきている今日この頃です。 2025/04/04
三日月
6
初読は2014年。10年ぶりの再読だったけど、内容すっかり忘れていたので新鮮な気持ちで読めました。 ミュージックをこよなく愛し、超雨男の死神千葉さんのキャラが最高すぎ。 あり得ない設定なんだけど案外、死神っているのかも、と思ったり。 とにかく軽い気持ちで読めて読後感も心地よい。伏線回収はじんわりと心温まる。 表紙も好き。てかもう全部好き。 巻末に伊坂さんの特別インタビューもあるので新装版をぜひ(本屋さんで)買って読んで欲しい。 3月に発売予定の『死神の浮力』も(本屋さんで)買って読みまーす。2025/02/14
ほんどてん
6
主人公の死神は、真面目に仕事をして、優しさもあり、人間からすると天然に見える面白味があって笑わされました。六編の短編の一話一話がどれも必ず面白くて、ラストでは驚きの、そうだったのか!!が待っていました。読了がもったいないくらいです。巻末の「文庫新装版 著者特別インタビュー」もエピソードなど盛沢山です。著者自身がこの物語について「読んでいたら、これはめちゃめちゃ僕好みの小説だなあ、と思っちゃいました(笑)」他。おっしゃる通り、私も同じくめちゃめちゃ好みの物語です!!2025/02/11