内容説明
多闇迫る江戸の町、懐の大金を失くし茫然と佇む同心の目前で異様な遺体が発見される。物の怪のしわざと騒ぐ瓦版や町の声をよそに「殺しに決まっている」と断言する南町奉行・根岸肥前守。同心と根岸の配下の者たちが探索に乗り出すと、またしても夕暮れ時の橋で占い師が殺された。事件の背後に何が?失くした大金の顛末は?
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年に、第1回北東文芸賞を受賞。15年に、「耳袋秘帖」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞。人気時代小説シリーズを数多く執筆。現代小説も執筆する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
61
小さな事件を個性的なキャラが一つ一つ解決しながら最後には大きな謎を解く。安定の展開で面白かったです。2025/02/15
ひさか
21
2024年8月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ10作目。小さな謎解きと事件解決をしながら大きな謎を追うといういつもながらの展開は、大きな謎が今回の1巻限りということで少し小ぶりの謎でした。多人数で統率をとって仕掛けるというのはありそうで怖いですが、まぁたいていバレるんじゃないですかね。2024/09/30
イシカミハサミ
16
ここまでこのシリーズでは妖怪の名前がタイトルに入っていたけれど、 今回は少し角度が変わって“逢魔ヶ刻” それに暗喩が含まれているかどうかはわからないけれど、 今回も今回で大掛かりで 二転三転の仕上がり。 まだ悪事の残り香があるようで、 この後の展開も楽しみ。2024/09/18
一五
12
ここの所キャスト達が立ちすぎていて、事件 不思議がもひとつかも。根岸はほんと身軽に動くな、お奉行さまなのに2024/10/26
ふわりん
12
シリーズ10冊目。今回はしめさんのきれいな手をした人への恋心があったりして、何となく柔らかな雰囲気があり読みやすかった。定町回りの同心がひょんなことからいつものメンバーに加わる。そして戸惑いながらも一緒に探索するに従いメンバーたちの優秀さに気づき尊敬するようになるってとこで、ほらね、やっぱりこの人たちどこか違うんだわ。人々がお金にこだわり過ぎると嘆く源次に狂四郎が全体的に世知辛い世の中になったんじゃないかと言うが、それって正に現代に通ずると思う。しめさんの恋心、続いてほしかったなぁ。さて次回は何が起きる?2024/09/05
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