内容説明
毛利家家宝の刀「友成」を高名な刀剣商・備前屋へ持ち込んだ嘉一郎と助八郎。大番頭の國蔵は意外な値をつけたが…助八郎の勝手に振り回されながらも「助太刀稼業」で名を挙げた嘉一郎は、一万八千両もの借財があるという御奏者番の江戸藩邸へ赴くことに。案内の小姓の姿が消えた時、不穏な声が響き、危険が迫る―。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
90
佐伯さんのかなりお年を召されて、書き続けるのに大変なご様子です。この続きの3巻目と「芋洗いがし」シリーズの4巻目が10月刊行予定が来春になったようです。またこの続いている二つの主人公の江戸での仕事が似ている感じもしています。ある商店の金貸しの仕事の大名からの取り立ての助太刀です。また元の所属していた藩の城主の身内が主人公にまとわりついてうざったらしい感じがします。2024/08/07
やま
47
時は、文政四年(1821)の三月下旬~文政六年(1823)春先。土着の剣術である三神流の遣いてである神石(じんせき)嘉一郎は、豊後国(大分県)の二万石の外様大名である佐伯藩毛利家の家臣であったが、ゆえなく追い出される。豊後から江戸へたどり着いた嘉一郎は、高名な刀剣商である「備前屋」の大番頭の國蔵の信頼を得て、備前屋の裏の家業である金貸し業の用心棒をしながら江戸で生活していく。2025/08/10
ひさか
28
2024年8月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ2作目。1作目で開眼した助太刀稼業を続ける嘉一郎。別のシリーズの用心棒稼業に似た展開になってるような気もします。2024/10/01
ぶんぶん
25
【図書館】話がとっちら返っていてよく判らない、山場はいくつもあるのですが、解決にしっくりこない。 剣戟シーンもアッサリだし、1話、1話大事にしてほしい。 書きなぐっているのでは、また最後に「決定版」を出して「二度美味しい」を画策しているのでは・・・なんか、初期の佐伯さんらしさが無いなあと思う。 剣術修行というより、商売上手が上手くなったなあと感じる。 それに、悪との対決もアッサリし過ぎ、納得のいく解決は無いのか。 流れ作業の剣戟を見せられているようだ(悲) 次どうなるか、期待は無し。2025/03/11
やな
25
相変わらず、コロコロ展開が変わってついていけん感じはあるものの、最後は楽しく読了、次は年明けかな?(^-^)2024/09/08