出版社内容情報
「ねえ、助け合ってみない? 僕たち。」
死後も小説を書き続ける作家・響は、自分の死因が分からないままこの世に留まっている。孤独な響のことが視えるのは、古道具屋「美蔵堂」の店主・類だけ。どこか謎めいた彼は、霊を引き寄せやすい体質で……。唯一無二の関係になった二人のもとには、今日も怪異が訪れる。曰くつきの青年達がおりなすホラー短編集、第一弾!
====主な登場人物====
長月響(ながつき・きょう)
作家。自分の死因がわからない幽霊だが、今も執筆の仕事を続けている。
御蔵坂類(みくらざか・るい)
古道具屋「美蔵堂」の店主で、響の友人。霊感があり、響のことが視える。
内容説明
死後も小説を書き続ける作家・響は、自分の死因が分からないままこの世に留まっている。孤独な響のことが視えるのは、古道具屋「美蔵堂」の店主・類だけ。どこか謎めいた彼は、霊を引き寄せやすい体質で…。唯一無二の関係になった二人のもとには、今日も怪異が訪れる。曰くつきの青年達がおりなすホラー短編集、第一弾!
著者等紹介
彩藤アザミ[サイドウアザミ]
1989年岩手県生まれ。岩手大学教育学部芸術文化課程卒業。2014年、『サナキの森』で第1回新潮ミステリー大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星群
39
初読み作家さん。掌編のなかから哀しみ寂しさが伝わってきます。彼が死後も留まり続けることに意味があるのか、気になる所です。2024/09/24
よっち
24
自分の死因が分からないままこの世に留まり、死後も小説を書き続ける作家・長月響響。孤独な響のことが視える古道具屋の店主・御蔵坂類と怪異に向き合っていく連作短編集。祖父の古物販売を継いで霊を引き寄せやすい体質のどこか謎めいた類と、孤独な響が怪異に対して互いにできる範囲で協力する関係を結んで、全体のページ数がないこともあってひとつひとつの物語はわりと短めでしたが、印象的なエピソードを積み重ねていきながら、自分の死因を未だ知らないままの響と曰くつきの古道具店主でミステリアスな類の何とも奇妙な関係が面白かったです。2024/08/04
イシカミハサミ
19
少し物寂しい。 淡々とした空気感がたまらない作品。 ちょっとした不思議を探ったりしていく短編連作。 途中、生前の作家のエピソードになって ありきたりな展開かとも思ったけれど、 そうシンプルな着地もなくまだ楽しませてくれそうな作品。2024/07/28
えつ
11
5分で読める「怖い話」が13話収録。ショートショートで読みやすかった。確かに怪異なんだけど、そんなに怖くない。幽霊作家の響と古物商の類。この2人のコンビが良かった。そして、響の死の真相が気になる。2巻はどうなるんだろう。2025/01/18
あられ
8
おもしろかった、が、もっと怖いかと思ったのに、さほど怖くなかったので、ホラーが苦手なかたにもおすすめできる。猫が出てくる「大蛇」が好き。←猫、好きなので(笑) 死後も小説を書き続ける響と古道具屋「美蔵堂」の類、いいコンビです。シリーズ第1弾なので、次が楽しみ。←10月刊行予定。ひとつ不満なのは、このページ数で定価が700円って、どんだけ物価上昇してるの?! 文庫本はワンコインだと思う古い世代でございます。ま、文句言いつつ買うんですが。できることなら、誰もが手に取りやすい価格で販売できるといいなあ。。。2024/08/19